平成29年度補正予算の「ものづくり補助金」の二次公募申請は来週火曜日が締め切りです。
度重なる災害の影響を考慮して1週間余り延長になっています。少々、気の早い方から次の「ものづくり補助金」に申請したいという相談がありました。次回のものづくり補助金は本予算化される予定です。平成30年度補正予算ではものづくり補助金の募集はなさそうです。
ものづくり補助金は平成21年度補正予算で初めて登場しています。この間にマイナーチェンジが何度かありました。
現在は、「中小企業が認定支援機関と連携して、生産性向上に資する試作品開発を行うための設備投資等を支援する」補助金となっています。
また、正式名称は、「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」です。
根拠法は「中小ものづくり高度化法」(「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」平成18年4月施行)です。この法律に基づいて「特定ものづくり基盤技術」というのが指定されています(現在はデザイン・情報処理・精密加工など12分野)。中小企業はこの基盤技術に適合する研究開発について助成を受けることができると法にあります。
実態は必ずしも一致しないのですが、ものづくり補助金の申請ではこの12分野との関連性があることが必要になっています。
ものづくり補助金は平成21年度(2009年度)補正予算で最初に登場しました。ご存知のようにリーマンショックで世界同時不況が襲った翌年です。補正予算といっても、年度がはじまったばかりの4月27日に国会に提出されて5月に成立しています。
最初のものづくり補助金は、ものづくり高度化法の解釈を拡大して緊急の景気対策としておこなわれたものです。6月に公募開始で予算規模540億円余りで2282社が対象でした。
その後、民主党政権で事業仕分けされた後、ものづくり補助金は平成24年度補正予算で復活しますが、毎年度補正予算での執行が続いてきました。その年の経済状況や自然災害の状況に応じて、微妙に形を変えながらというわけです。
つまり、現在二次公募中のものづくり補助金は、平成29年度の補正予算での事業になります。一次と合わせて100億円で1000社を対象にしておこなわれています。
経済産業省が平成31年度予算の概算要求で、ものづくり補助金の本予算化を出しました。規模は1000億円で今年と同じです。したがって秋の臨時国会で予定される一次補正を含めて、平成30年度補正予算での事業化はなさそうです。
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平成31年度 中小企業・小規模事業者関係概算要求等の概要(平成30年8月中小企業庁)
ものづくり補助金の公募内容がどうなるのかは不明です。補正予算から本予算になったことで、スケジュールとしては今年と比べて若干後ろにずれる可能性があります。
政府が予算案を国会に提出するのが1月中下旬です。先に執行団体(事務局)の公募(これまでは全国中小企業団体中央会)がありますが、この決定は予算成立後になりますから4月初めと思われます。したがって、来年のものづくり補助金の公募開始は5月上旬になるというのが予想される流れです。
平成29年度補正のものづくり補助金は公募開始が2月28日でしたらか、約2か月半遅れるということになります。年度繰越が認められないとするならば、補助事業期間が短くなり、工作機械など納期のかかる機械の調達などは厳しくなるかも知れません。
ご注意ください。