大坂なおみ選手の言葉です。シンデレラストーリーのなかで、コーチが注目されています。
日本ではアメフトや女子体操のコーチが話題になっていたので、対比が鮮明になっています。テニスに限らず、プロフェッショナルなコーチングとは何かを考えるきっかけになりました。テニスのコーチングと言えば、ガルウェイの「インナーゲーム」です。

コーチとは、四輪の大型馬車のことです。
大型馬車がお客を望む場所まで送り届けるところから、”クライアントを目標達成に導く人”をコーチと呼ぶようになったようです。
最初は勉強を教える教師をコーチと呼んでいましたが、19世紀の終わり頃からコーチといえばスポーツの指導者を指すようになりました。
1974年にアメリカの女子ナショナルチームの監督であり、プロフェッショナルのテニスコーチであるティモシー・ガルウェイが著した「インナーゲーム」というテニスのコーチングについてのハウツウ本があります。
内容は、トップ選手に対するコーチングノウハウであって、学生やクラブ選手向けではないので、結構特殊です。当初は1万部も売れればいいと思って出版したのですが、日本を含む世界のビジネスマンがこぞって買って、100万部を優に超えた伝説の本です。
ガルウェイが提唱した「コーチとは選手と信頼関係を築きながら、選手が最高のパフォーマンスを発揮し続けるように支援する活動」という定義は、今では違和感があまりないかも知れませんが、45年前には衝撃的だったようです。
さて、テニスコーチのミッションは、4つの環境でおこなわれます。
1.選手を取り巻く環境、2.オンコート、3.オフコート、4.チームの4つです。
1:選手の身体的特性や能力・性格や考え方を理解したうえで、その選手に適した目標設定と指導計画を立てることです。勝気な選手に守備重視の戦略をとらせるとか、慎重な性格の選手に攻撃的なパフォーマンスを求めることは適当ではありません。
ナーバスや性格(だった?)の大坂選手に、ベイジンコーチは常にポジティブに接しながら適切な目標設定のうえで指導をしたのだと思います。
2:コート上では、心技体+戦術を総合的にレベルアップします。テニスにおける戦術とは対戦相手を分析することから導かれます。
また、テニスではアウトオブプレイでの戦術が重要です。例えば、大阪なおみvsセリーナ.Wの全米決勝の総ポイント数は大阪の60+セリーナの50で110です。1ポイント平均5秒としてインプレイ時間は9分しかありません。アウトオブプレイでの戦い方を指導するのがコーチの重要な役割と指摘されます。・・なるほどですね。
3:オフコートでは、世界ランキングを上げる戦術的な取り組むに力を注ぎます。世界を転戦するトップ選手は、身体的・精神的負担をコントロールしながらスケジュール調整や目標設定をしていくわけです。勝てば次の試合があり、負ければ時間が空くわけですから、常にPDCAを回して最新の計画を立て続けます。
大坂選手も全米前に1回戦負けがいくつかあったので、この際のオフコート戦術が功を奏したのかも知れません。
4.テニスのトップ選手を一人のコーチが育てることはできません。ヒッティングパートナー・トレーナー・ドクター・マネージャー、スポンサーの援助、それに家族の支えが必須です。
大坂選手(姉妹)が幼い頃からの両親のサポート、ヨネックスなどスポンサーからの援助などが話題になっていますが、今見えていないチームメンバーの活躍がきっとあったはずです。
ちょっと長くなり過ぎたので、ここまで。
「今日はがんばりました。明日もがんばります。おやすみ~ッ。」