シラス台地は南九州だけじゃないってこと

北海道の地震で厚真町はシラスで覆われている台地なので、山崩れが起きやすいということ。

 

シラスは簡単に言えば火山灰のことで、ガラスを急激に冷やして粉にしたようなものです。水処理の業界では、有害物質の吸着剤などで利用されることもあります。私にとって、阿蘇、霧島、桜島に、姶良や喜界カルデラのある九州のシラス台地は身近でしたが・・・。

 

北海道にはそもそも行ったこともないので、あまりピンときていませんでしたので、ちょっとグーグルマップで調べてみました。

 

噴火で高く吹き上がった火山灰は偏西風に乗って西から東へと流れて堆積します。確かに、厚真町の西にはこれまでに大噴火した巨大な火山がありますね。

最初に目につくのが、洞爺湖と支笏湖という二つの巨大カルデラ湖です。カルデラというのは、火山が自らの山体を破壊してしまうような破局噴火を起こしてできた凹地のことです。洞爺湖ができたカルデラ噴火は今から11万年前で、支笏湖のほうは4万年前だそうです。

 

この二つのカルデラの周りに、火山があります。馴染みがあるのは2000年に噴火した有珠山でしょう。このときは小規模噴火でしたが、それでも噴出した火山灰の量は100万トンくらいになるそうです。樽前山は1978年に噴出量20万トンくらいの噴火をしています。

それ以前にも数十年とか数百年といった間隔で火山は爆発を繰り返しています。これらの火山灰で北海道の南部地域は覆われているというわけですね。

 

ちなみにですが、地震はいつ起こるのかわからないと言われますが、それでもある程度の周期性はあるようです。東南海地震が恐れられているのは、周期的にそろそろ起こりそうだということです。もちろん、今回の北海道の地震のように周期が長い場合は、全くわかりません。

 

一方で、火山の噴火はあまり周期性がなくて、突然起こるのだそうです。

洞爺湖や支笏湖ができたようなカルデラ噴火は、過去12万年間に18回起こっていて平均間隔は約6000年です。最後の鬼海カルデラをつくった大噴火から7300年経っています。

また、この100年余りの期間(1914年の桜島の大噴火以降)で、日本では西之島の火山活動を除いて大規模な火山の噴火は起こっていません。これも、結構珍しいことだそうです。

 

もし九州でカルデラ噴火が今起こったら、首都圏を含めて全国が灰まみれになります。鬼海カルデラの噴火が西日本の縄文文化を壊滅させたように、可能性だけで言えば日本そのものを壊滅させることはあり得ます。もし、鬼海カルデラ級の噴火が起こったなら、数千万人に及ぶ死傷者が出ることは避けられません。

まぁ、そこまで考えて対策をとるべきかどうかは不明です。