本格派企業では、経営の持続性だけでは足りず社会課題の解決を目指す。
従来、経営の最終目標は経営の持続であった。法人である企業には寿命が無く、永遠に生々発展することが可能である。
日本では特に長寿企業が多く、聖徳太子の時代から1400年以上続く宮大工の金剛組をはじめ、創業から100年を超えるような長寿企業が多数存在する。
経営の持続は、雇用の持続であり、納税の持続であり、社会への貢献の持続である。
しかし、近年ではそれだけでは足らなくなっている。
国連では2016年にSDGsとして2030年に向けた持続的な開発目標が開始された。これは、世界が抱える社会的課題の解決を、先進国政府、途上国政府、各国の機関や国際機関の政策に反映させることを促す。
このような国際的な合意の下で、経営の最終目的が経営の持続から社会課題の解決に変化してきた。企業活動は健全な社会の下でおこなわれるという前提が満たされていないことは事実である。企業自身、経営者自身が、社会課題の解決に取り組み始めている。
企業の取り組みが、メセナに代表されるような慈善活動から、CSR:企業の社会的責任を経て、SDGsへの参画へと進んできた。
中小企業においても、長期的な視点で経営を考える際には考慮することが望ましい。