なるほど、近ごろ家電量販店が住宅リフォームに積極的に参入しているわけです。
昨年の住宅リフォーム市場規模は約6.3兆円だったそうです。
リーマンショックの2008年に4.4兆円と大きく落ち込んだのですが、その後順調に回復しています。
今後は、人口減少という背景があっても拡大基調は続いて、矢野総研の予想は2025年には7.2兆円となっています。
住宅をリフォームするのは、築25~30年が平均的です。今なら、1990年のバブル期に建てられた住宅ということになります。もっと以前に建てられた住宅と比べて、建築技術が進歩していて、仕様も立派な住宅が多いようです。リフォームすると新築並みにできるだけの基礎があるようです。
リフォームする理由は、家が古くなったので気分転換ということもあるでしょうが、子供が巣立ったとか、高齢になってバリアフリー化するとか、いろいろあります。
なかでも、省エネ住宅(エコリフォーム)の普及推進という背景もありそうです。国の省エネ住宅ポイント制といった施策に加えて、宇部市のような自治体でも健康・省エネ住宅補助金といった制度をつくっています。
近年の日本では、工場や輸送の部門での省エネは進んだのですが、オフィスなど業務部門と家庭のエネルギー消費が減りにくいというのが現状です。快適な生活を送るには、冷暖房などでエネルギーを使うのは仕方ないのですが、住宅性能を高めることで省エネも可能です。
近くのエディオンがリニューアルオープンしてチラシが入っていましたが、住宅リフォームに力を入れていることがわかります。
調べてみると、家電量販店の市場規模は5.3兆円です。家電市場は、まだまだ伸びてはいますが、人口動態からみると厳しい状況でしょう。そこで、7割の家電量販店が住宅リフォームに参入しています。
エディオンの場合は、総売上高6900億円のうち、住宅リフォームで420億円だそうです。ヤマダ電機は、家具やインテリアなどにも力を入れているそうです。
既存の住宅メーカーとの競争はありますが、家電量販店は住宅リフォームのビッグプレイヤーになっています。