スペイン代表・バルセロナのイニエスタ選手(34歳)のJ1神戸入りが決定。年俸32億円での3年契約だそうです。
イニエスタ選手はそのキャリアの全てを、スペインの名門FCバルセロナで過ごしてきた選手です。その活躍、実力は名実ともに一級品であることは間違いないようです。
ただ、今回の注目はやはり年俸の高さです。3年総額で約100億円ということです。
もちろん、世界のサッカー界の常識から言えばあまりおかしなことではないのでしょう。C.ロナウドやメッシの年俸は約60億円(それ以外の収入含めると年収100億円超になる)だそうです。
また、J1神戸のオーナーは楽天の三木谷社長です。総資産1兆800億円で、Forbesの世界のIT符号ランキングで19位に入っています。100億円は大したことないかも知れませんね。
それでも、気になるのはJリーグの実情との乖離です。Jクラブの最新の2016年度決算から比べてみます。
J1の18チームの人件費(選手以外も含みます)の合計は283億円余りです。チームで最も高額なのは浦和の23億8千万円でした。低いのは甲府の7億4千万円です。神戸は20億6千万円で浦和に次ぐ2位です。イニエスタ選手の年俸は浦和全部の1.5倍になります。
人件費の原資になるJ1の18チームの事業収益の合計が665億円余りです。最も高いのはやはり浦和の66億1千万円で、最も少ないのがやはり甲府で15億2千万円。神戸はちょうど平均的な38億7千万円で9位です。イニエスタに選手の年俸を払っての黒字は結構厳しいです。
さて、J1神戸の2018年の年俸総額は17億2千万円となっていました。
昨年移籍してきたドイツ代表のポドルスキ選手の年俸6億4千万円が突出しています。(日本人の1位は田中順也選手の6200万円)
ちなみに、ポドルスキ選手の年俸6億4千万円はJリーグ全体でも現在のところ1位です。(日本人の1位は遠藤保仁選手の1億4500万円)
会社でも同じですが、メンバーの中に突出した処遇の人がいる場合、何かとやりにくいような気がします。ただ、これくらいスコ~ンと飛びぬけると、もう何も言えないかも知れません。
さて、今後のイニエスタ選手の活躍に期待したいところですが、個人的にはJ1はサンフレッチェ広島。J2はレノファ山口。J3はギラバンツ北九州が好成績を収めることを祈っています。