北と乖離の話・・政治問題じゃないです

乖離という漢字には北が入っていますが、この二文字を書き文字のときには北の書き方が異なります。何故なんでしょうか?

 

毎度、何を言い出すかと思われるかも知れませんね。

たまたま日大アメフト部の謝罪というか説明というかの文書に「監督の指導と選手の受け止め方に乖離」とあったので気になった次第です。

 

北は、書き文字や教科書体では三画目(横棒)を二画目(縦棒)の下に書きます。しかし、明朝体やゴシック体など印刷文字では三画目は二画目の横にくっつきます。

 

乖離の乖の北の部分は、書き文字でも印刷文字と同じく三画目は二画目の横に付きます。

下の書体を見てください。

 

 

何だか、ちょっと不思議です。他に北が入った漢字には背がありますが、これは北と同じく書き文字では、三画目は二画目の下ですね。

 

そこで、乖の北は、北とは異なる出自の文字なのか?と思ったのですが、どうも同じのようです。そうなると、印刷文字が読みやすさを重視して本来の形から離れたように思うのですが、それも違っていて、書き文字の北のほうが書きやすさを重視して変化したようです。

 

北の字源は、二人の人が背中合わせになっている形を表しているそうです。

ちなみに、昨年末の2017年の漢字に「北」が選ばれています。何かとお騒がせの北朝鮮の北ですが、大谷翔平選手が活躍した北海道の北でもあるそうです。