働き始めてから35年近く。毎日鞄を持ち歩きますが、通算で10個に足らないでしょう。
高価な鞄を使うということはないのですが、割と辛抱がいいので、鞄を買い替えるということはあまりありません。
このところ、10年以上は毎日同じ鞄を持って出掛けていました。都会と違って、山口県では自動車移動が中心なので、毎日使っていても傷みが少ないこともあるでしょう。
何となく、この後何個の鞄を仕事で使うのか?って思ったのですが、せいぜい2つくらいでしょうかね?
ちょっと寂しい (-.-)
さて、その10年使っていた鞄は松崎の鞄です。松崎鞄を紹介しているサイトを見つけたのでリンクを貼っておきます。
明治22年(1889年)に、当時24歳の松崎伊三郎という若者が創業した鞄店です。最初は、ズック製の学生鞄をつくって売っていたそうです。日本の鞄メーカーでは老舗中の老舗です。
鞄のエースは昭和15年(1940年)の創業ですから、それより50年以上前です。
順調に成長した松崎鞄は、創業100年を超えて、日本がバブル景気に踊っていた1991年度には年商250億円を超える企業になっていました。
ビジネバッグやスーツケースなどが主な商品です。老舗のしっかりした作りが人気を呼んでいました。「マルエムマツザキ」として知られていたようです。
バブル崩壊後、主な販路がそごうデパートだった松崎鞄はそごう破綻の影響をもろに受けました。更に、ブリーフィング・アニアリ・ラガシャ・アビアナなど2000年前後に多くの競合ブランドが立ち上がってきます。
これらの影響で、売上高が年々減少した松崎鞄は、紆余曲折の末に平成22年(2010年)に創業120年を経て破産しました。
会社は無くなったのですが、鞄は使い続けられています。いい鞄をつくっていたことは間違いありません。しかし、いいものをつくる!だけでは、経営は続けられないってことです。