金魚電話ボックスが著作権侵害の怪?

金魚の産地、奈良県大和郡山市の商店街にある金魚電話ボックスが撤去されることになった。

 

金魚電話ボックス
金魚電話ボックス

金魚は、2000年くらい前の中国で、野生のフナのなかに赤色のものが見つかって、これを繁殖させて品種改良を続けたものだそうです。日本には室町時代に初めて輸入されました。

大和郡山市は江戸時代から続く金魚の産地で、今では年間6000万匹を出荷しています。

 

大和郡山市の商店街ではいろいろなものを金魚鉢にしており、飲料の自動販売機のなかを金魚が泳ぐとか、テレビ(ブラウン管型です)や電子レンジ、郵便ボックスなども金魚鉢になっています。

今回問題になったのは、電話ボックスに金魚を入れたものです。

 

現代芸術家の方の作品に電話ボックスに金魚を入れたものがあったそうで、関係者の間では有名だったのだそうです。その芸術家の方が、著作権を侵害しているとクレームをつけられたので、商店街の方はこの電話ボックスを撤去することにしたということです。

 

う~ん、どうも著作権も芸術も、よくわからないですね。電話ボックスに著作権はないでしょうし、金魚にもなさそうです。電話ボックスに金魚を入れると芸術になって著作権が発生するというのも、なんだか妙です。

 

個人的な意見なのですが、著作権をあまり厳しく取り締まるのはどうなのかなぁ?と思っています。音楽教室で使う楽譜から著作権料を取るようになったということもあります。これは、音楽振興に逆効果ではないでしょうか?

 

ちょっと変な話なのですが、昨日のニュースで北朝鮮で韓国の音楽を聴きながら踊っていた10代の若者が逮捕され有罪になったとありました。

思い出したのは、30年前の韓国では日本の音楽は禁止だったのですが、夜の街でカラオケで日本の演歌やポップスが盛んに歌われていた光景です。取り締まりはなっかたのかな?

 

アジアの国によく出張していたのは15年ほど前ですが、夜店で売られていたのは日本の音楽やテレビドラマの海賊版DVDです。テレビドラマは日本での放送から数週間で、現地語の吹き替えがついたものが数百円で売られていたりしました。当然ですが海賊版です。

怪しからんとは思いますが、街には日本の音楽が流れ、日本人俳優があこがれの存在でした。

 

残念なのは、生身の日本人アーティストがアジアの国を訪れることはほとんど無く、マーケットと認識してなかったことです。当時から、これらの国々を市場として支配していたら、日本の芸能界の市場規模は数倍になっていた可能性があります。

 

その後、アジアの国に対しても日本は模倣品対策として厳しく著作権を取り締まりました。その空いたスペースは、K-POPと韓流ドラマで埋められていったわけですが、何とももったいないことをしたと思います。

 

日本人の決めたことをやり抜くという性質は好ましいのですが、柔らかさが足りないことで随分損をしているような気がします。