徳島市が阿波踊りを主催していた市観光協会に破産を裁判所に申し立てたそうです。
詳しい事情はよく分からないのですが、阿波踊りを主催している市観光協会のお金の使い方が不透明で、4億数千万円の借金があるそうです。その借入金の保証を徳島市がしているので、きっちり運営して欲しいと要望したが、改善できそうにないので、破産を申し立てたということです。
一方で、市観光協会と共同で主催している徳島新聞社の何らかの意向が働いているという話もあります。
市観光協会のほうは、阿波踊りの運営は大変な仕事なので、自分たちしかできないと高をくくっていたようですが、徳島市はそれでも破産申し立てを強行しました。しかし、徳島市にノウハウが無いのも事実のようで、このままでは8月の阿波踊りの開催が危ぶまれます。
動員数123万人というビッグイベントですから、影響は大きいですね。
(ちなみに1位は博多祇園山笠の300万人)
私の出身の広島県三原市にはやっさ踊りというのがあります。やっさ踊りと阿波踊りは同じく、九州のハイヤ節に源流があるそうです。但し、九州から四国に伝わり阿波徳島(蜂須賀家)を経由して備後三原(小早川家)に伝わったようです。やっさ踊りの動員数は45万人と阿波踊りの1/3ですが、結構盛り上がります。
さて、阿波踊りが破産するというか、運営でゴタゴタするのは、規模が大きくなり過ぎたということもありますね。今となっては、伝統の祭りという面はなくなって、興行・イベント化してきました。昔は手弁当でおこなわれていたのでしょうが、今は大きなお金が動くビジネスとなったのでしょうね。
この辺りは、難しい問題です。どこにでも伝統的なお祭りがありますが、存続することさえ難しいのが実情です。将来に向けて存続するためには、言葉は違っても興行として成功することが必要です。但し、あまり成功し過ぎると、本来のお祭りの意味が忘れられます。
このあたりのバランスをどうとっていくべきなのでしょうか。