高校サッカーの決勝戦をテレビで観ていました。後半アディショナルタイムに1点を挙げて、前橋育英高校が初優勝を飾りました。
ここまで堅守を誇っていた流通経済大柏高校が最後のところで、守備に穴ができてしまいました。
最後のゴールシーンですが、前橋育英のゴールを決めた榎本選手の前に、柏のディフェンダーは4人・キーパーを含めると5人が守っています。ところが、榎本選手の前にはポッカリ空間が出来ていて、守備陣との間に空間が生まれてしましいました。
サッカーの守備というのは、いかにして間隔というか空間というかズレというか、Gapを狭く保つというのが重要なようです。逆に言えば、攻撃側は何とかしてGapを拡げようと画策するものです。その方法は、グランドを広く使うサイドチェンジとか、パスペースの変化とか、ドリブルでの突破とか、ループパスとか・・いろいろあります。こうして、守備をうまく”ずらす”ことが得点につながります。
企業の経営でも、他社との競争に勝つにはガチンコの勝負を挑むだけではなく、”ずらす”ことで得点を重ねることが大切です。商品やサービスを差別化して、単なる価格競争やおもてなし競争に陥らないようにしたいものです。
サッカーと同じように、サイドチェンジ、パススピードの変化、ドリブル突破、ループパスなどいろいろな戦略を駆使していきます。
ただ、ここで重要なのはサッカーには決められたルールがありますが、ビジネスには確定したルールがないことです。プレーヤー自身がルールを決めることが可能で、うまく”ずらす”ことができるように自らに有利なルールを決めたプレーヤーが勝利します。