環境マネジメントシステムでは、法律や条令の最新版管理を求めていますが、きちんと要求を満たすのはなかなか大変です。
マネジメントシステムで、「法律や規制を遵守するために必要な情報を収集して、常に最新版として管理すること」と求められても、法律や規制はしばしば知らない間に制定や改正がおこなわれています。
制定や改訂の情報を得ることは、常に意識していないと難しいです。更に、どこが、どんなふうに変ったのかを見極めて、自社への影響を計るのは大変な労力がかかります。
各省庁のウェブサイトを定期的に閲覧するとか、専門誌の巻末に載っている改正情報に毎月チェックするとか、方法はあるのでしょうが、専任者のいない中小企業では見落としが発生しがちです。
仮に法律や規制が変わっていなくても、自社のほうの規模が大きくなったり、取扱品目が変ったりして、それまで該当しなかった法律で規制されるようになったりします。生産高が増加して、化学物質の保管が指定数量を上回っていた、なんて場合です。
こうなると、制定や改正情報だけでなく、元々ある法律の内容を知っていなければなりません。なかなか大変ですが、法律や規制に違反した状態があると、経営的なリスクになります。どうしても、少しの努力が必要です。
中小企業診断士としての仕事でも法律や規制に関する情報収集は重要です。今年は、雇均法改正があり、雇用保険・介護育児・年金などで多くの改正がありました。民法の大改正も大きな変化です。消費者契約法改正も事業者への影響は大きいです。
足下ではあまりチェックしていなかった入管法改正が、診断士の仕事に重要だったりします。
こういった法律や規則に関する情報を効率よく収集する方法があればいいなぁと思いますが、思いつきません。本当は診断士仲間の集まりなどで気づきの場があればよいのですが、山口県は県都山口市が規模が小さくて、診断士の所在も分散していることから、機会がなかなかありません。アンテナを拡げて、地道に収集していくしかなさそうです。