カープ期待のドラフト1位、中村奨成(広陵高校)の背番号が「22」に決定しました。
中村選手はコメントで、「素晴らしい番号を頂いた。自分が憧れている誠司さんと同じ番号。この番号に恥じないような捕手になりたい」と力強く誓った。そうです。
”誠司さん”というのは、ジャイアンツの小林誠司捕手のことです。同じく広陵高校では捕手で、カープの野村祐輔投手とのバッテリーで甲子園で準優勝を果たしました。
しかし、背番号22と言えば、やっぱり田淵幸一でしょう。
我々の子供の頃は、カープが勝ってジャイアンツが負けて長嶋茂雄が活躍する! あるいは、カープが勝ってタイガースが負けるのだが、田淵がホームランを打つ!というのが、最もいい感じでした。
ちょうど10歳違いの二人ですが、長嶋茂雄と田淵幸一は別格の人気がありました。
もちろん、田淵幸一とミスター赤ヘル:山本浩二は法政大学の同級生です。カープファンとしては山本推しが当然なのですが、田淵の持っている華は圧倒的でしたね。
田淵の美しいホームランの軌跡は、甲子園の大きなスタンドでこそ映えていました。
中村奨成選手には、小林誠司ではなく田淵幸一を目指してもらいたいと思います。
もう一人、忘れてならないのがカープの背番号22の先輩、水沼四郎捕手です。
昭和50年のカープ初優勝のときの正捕手です。有名な「江夏の21球」のときに、バックホームを護りました。
水沼四郎は中央大学を卒業して、昭和43年にドラフト2位でカープに入団しています。このときのカープのドラフト1位が山本浩二で、タイガースは田淵幸一でした。
水沼以前(以降も?)のカープの捕手は押し並べて打力が劣っていました。水沼四郎はカープが待望していた、打てるキャッチャーだったのです。と、ここまで書いて、歴代正捕手の成績を並べてみました。田淵幸一の474本塁打とは、全く比べることはできませんね。
カープの歴代正捕手 ( )は正捕手の期間 | 打率 | 安打 | 本塁打 |
田中尊 (1958~1969) | 196 | 619 | 8 |
水沼四郎(1970~1981) | 230 | 706 | 41 |
達川光男(1982~1992) | 246 | 895 | 51 |
西山秀二(1993~2002) | 242 | 716 | 50 |
石原慶幸(2003~2016:現役) | 239 | 964 | 63 |
曾澤翼(2017~ :現役) | 250 | 288 | 33 |