日本には日本国憲法を研究している憲法学者と言われる人がたくさんおられるようです。
法律時報増刊「戦後日本憲法学70年の軌跡」という本を斜め読みしました。
憲法に関する本を斜めに読んでどうするんだとお叱りを受けるかもしれませんが、20人を超える憲法学者さんたちの文章は押し並べて読みにくいのです。
1文が250字以上あったり、文章が論理的でなじかったりします。合計2万字の論文を、事象の因果関係を明確にしないで、書ききる胆力は皮肉で言えば凄いです。
簡単に言えば、憲法の問題というのは結論がはっきりしないのです。「立憲主義」という用語にはこんなにいろんな意味が考えられるかも知れないと言われても困ります。また、70年の間に憲法学説は何度も変遷しているそうです。
失礼ながら、日本で最も頭の良い人たちが70年もの間考えてわからないのですから、もうずっとわかないでしょう。このあたりで方向を変えてはどうでしょうか?
改憲を主張する人はいろいろと頭をひねっているのですが、護憲と言う人は「改憲は何だか胡散臭い」という理由で反対して、考えることを放棄しています。
日本国憲法では国民が権力を持っているということです。(どうも、本当は違う意味のようですが・・表向きはそう読めます。)
この国民の権力には、憲法を変えるあるいはつくるということも含んでいるわけです。70年間国民はその権力を行使する機会がありませんでした。その権力の行使をする機会を、国民に与えてもらえばいいではないのか?と素朴に思うのです。その点では、国会で憲法改正の論議ができることはよいことだと素直に感じます。
日本国憲法は、制定から70年間一度も改正されなかったので、現存する「世界最古の法典」だそうです。解釈変更や読み替えでずっと済ますのも、何だか気持ち悪いではないですか。
☞ 2017/05/03 憲法改正の議論はしたほうがよい・・