リーマンショックから約8年ですが、中小企業の回復には時間がかかります。
コンビナートの製造業に関連する中小企業の事業計画策定をいくつかやっているところです。
中小企業の場合は、外部環境変化に翻弄される要素が強くなります。リーマンショックは2008年秋ですから、発生から9年が経過しました。中小企業が、影響を受けたのが2009年いっぱいとすれば8年です。
当地の中小企業でも、大手メーカーの事業環境の変化で大きな影響を受けた会社は多いです。まぁ、これは当然で大手企業は自社の経営への影響を最小限にとどめようとしますから、しわ寄せを下請けや孫請けの中小企業に持って行かざる得ません。
それでも8年が経過しました。予測不能だった民主党政権が終わって、安倍政権になってとりあえず、翌年の予測が立つようになりました。例えば、補助金や助成金の仕組みが突然変わるようなことはなかろうと、それに向けて生産設備や手法を検討して準備することもできるようになりました。中長期の計画を立てるには、外部環境(PEST)の動きが見通せることが大切です。<PESTは、P(政治)E(経済)S(社会)T(技術)>
結果として、中小企業でもこの数年は業績が改善しており、債務を整理して手元に余裕ができる会社が増えてきました。しかし、まだピークに戻った会社は少ないですし、安定経営のレベルには達していません。中小企業は先に影響を受けて、回復には時間がかかります。
中小企業が安心して事業計画を立てて、それを実行できるには、もう少しの期間は大きな変化が無いことが望ましいです。
安倍政権(自民党)では「改革」と口で言っても、そんなに激しい変化は起こりません。それで安心できたのです。
民進党は解体の方向です。希望の党は、小池独裁で”しがらみのない政治”をするそうです。
鳩山民主党政権で経験したような、極端な政策変更があると、回復途中の中小企業は対応できるか心配です。一カ月足らずですが、総選挙の成り行きは注目です。