たまたま仕事で広島に来ていたので、終盤7回くらいから中国放送のテレビ中継を見ました。
甲子園球場の半分が真っ赤に染まって、異様な雰囲気です。一岡が替わり端に同点ホームランを打たれて、2対2になりました。
以前だったら、あ~ダメか?となるのですが、今のカープにはそんな雰囲気が全くありません。
試合終盤、敵地甲子園で同点という状況でも、選手も観衆も勝利を確信していました。不思議な感覚です。
公平に見れば、カープよりも更に優秀なタイガースのリリーフ陣ですが、その雰囲気に飲まれてしまったようです。後は、台風が残していった強風の後押しもあって、優勝ロードは完成しました。
これをきっかけにして、1980年(37年前)の前回の2連覇が話題になっています。
当時は学生でテレビも持っていなかったので、このときのカープの記憶は薄いです。それでも、今回いろいろな記事を読んで、凄いチームだったとわかります。
最終的には2位のヤクルトに6.5ゲーム差だったのですが、序盤から独走での優勝でした。日本シリーズも制して、日本一になっています。
投手陣は、勝ち星の多い順に山根(15勝)・福士(14勝)・北別府(12勝)・池谷(9勝)の先発、渡辺秀武が中継ぎ、大野豊がセットアッパー、抑えが江夏豊(最優秀救援)という布陣が年間を通して活躍しました。
一方の、野手陣は、山本浩二(本塁打と打点の二冠)・衣笠のレジェンド二人に、高橋慶彦(盗塁王・最多安打)、水谷、三村(木下や山崎との併用)、水沼、助っ人がライトルというワクワク感いっぱいのメンバーです。
今年のカープとの違いは、このときの主力選手の年齢でしょうかね。
投手陣は、北別府:23歳、大野:25歳、山根:25歳、池谷:28歳、福士:29歳、江夏:33歳、渡辺:38歳と絶妙な年齢構成です。
ところが、一方の野手陣は、高橋:23歳を除くと、水谷・三村:32歳、水沼:33歳、山本・衣笠・ライトル:34歳(カープ4年目)とベテラン揃いです。ちょっと心配ですね。
尚、この年は達川が大卒3年目の25歳、山崎隆造が高卒4年目の22歳で、長嶋清幸と長内孝がルーキー1年目でした。
ちなみに、カープはその後3年間優勝から遠ざかり、1984年に通算4度目の優勝を果たすのですが、この年も38歳の山本浩二は不動の四番であり、鉄人衣笠祥雄(この年、打点王)は全試合に出続けています。
山本は持病の腰痛に悩まされ、40歳の1986年(この年、カープは5度目の優勝)を最後に引退しますが、その年の成績が打率.276・本塁打27・打点78です。衣笠は山本の1年後、41歳の1987年を最後に引退しますが、もちろんこの年も全試合に出場しています。
この二人は、ちょっと異次元な感じですね。