フードセキュリティー・フードセーフティー・フードデフェンスの関係です。
「フードセキュリティー」は「食の安全保障」のことです。
先ず、土台として必要な食品が安定供給されていなければなりません。農水省の指標が正しいかどうかは別として、食料自給率が100%に達していない日本では食料資源をどのように確保していくかという課題があります。
最近では食料とエネルギー、食料と工業などは密接に関連しており、ある意味で資源の取り合いになっていますから、少し俯瞰した見方をしなければなりません。
「フードセイフティー」は「食の安心=安全確保」のことです。
ポテトサラダや焼肉からのO-157による感染がニュースになっています。直接人の身体に入っていくわけですから、食の安全確保にはエラーを防止するシステムを確立することが必要になります。個人や家庭のレベルから産業のレベルまで、リスクを検出して改善していきます。
☞ 食品安全委員会のホームページは、この分野の情報収集に役立ちます。
「フードデフェンス」は「食の防衛」のことです。毒入り餃子が輸入販売されたことがありました。これは海外の個人が単独で起こしたテロでしたが、越境して日本に入ることが食い止められませんでした。日本は食の過半を輸入に頼っていますから、食の危機管理は重要な問題です。近年では、バイオテロの危険性も高まっていると思います。
但し、防衛しなければいけないからといって、食料の安定供給が損なわれてはいけません。
食料の安全保障環境を適切に維持した上で、危機管理体制をきちんと構築しなけばならないわけです。