若者は無知だから過激に走る

若者は純粋な存在であり、自ずから平和を願うというのは少し違うのかも知れません。

 

バルセロナでテロ
バルセロナでテロ

スペイン・バルセロナ中心部の繁華街で、白いバンが観光客らでにぎわう歩道に突っ込み歩行者を次々とはねた。死者は13人、100人以上が負傷した。

犯行はイスラム教の指導者に過激思想を植え付けられた17歳から24歳の若者によるものだという。

 

こういう事件が起こる度に思い出すのは、日本赤軍による一連のテロ事件です。私たちの世代では、あさま山荘事件のライブ放送が忘れられません。鉄の玉で山荘の壁を破壊するという衝撃的な映像で、小学生には刺激が強すぎました。この事件が、一連の赤軍派のテロ活動の終わりにつながったのだと思います。

 

もちろん小学生には、左翼とか新左翼とか、よく分かりませんでした。中学校の先生なんかに、左翼思想に固まった危ない人(ちょっと暴力的な人)がいたので、そういう考えもあるのだなと漠然と思っていました。ただ、スターリンも、毛沢東も、金日成も、縁遠かったです。

 

さて、赤軍の話題は後になっていろいろな書籍で紹介されています。そこで、よく語られていることは、テロに参加した若者たちがビックリ仰天するほど無知だったということです。

ちゃんとした大学の学生ももちろんいたのですが、新左翼の思想を論理的に説明できないばかりか、当時の世界情勢も全く知らなかったようです。

 

日本航空のよど号を乗っ取って北朝鮮に行った若者は、「過激派の思想は何だか理解できないけど、とにかく行動するのだ」と言ったそうです。テルアビブ空港で襲撃事件をおこした若者は「私は西郷隆盛を尊敬しているので、生き恥を晒すことを潔しとしない。」などと右翼のようなことを言っていたそうです。

何かのきっかけで、何か過激なことがしてみたいというだけだったのかも知れません。

 

ISに関わるテロに限らず、世界でテロ行為は止まりません。国を挙げてテロを喧伝するところもあります。日本でも、テロ紛いの集団暴力もあります。

対策としては、若者に歴史や文化の正しい知識を持ってもらうことがなにより大切です。

 

その点で、世界的にフェイクニュースが蔓延している現状は憂慮されます。

新左翼のテロが続いていた当時の報道は、中国・北朝鮮寄りだったことは事実です。そもそも、中華人民共和国・朝鮮民主主義人民共和国とフルネームで言わないといけなかったりしました。北朝鮮の拉致問題も認めない政党や報道機関が大半でした。北朝鮮に民主主義があったのか?という時点でフェイクニュースばかりでしたね。