8月3日に予定される安倍内閣改造で、早々に石井国交大臣の留任が決定したそうです。第二次安倍政権では公明党がずっと担当しています。
自公連立政権ですが、公明党の影響力は強くなっています。山口代表が安倍首相と会談して、石井国交相の留任を求め、首相が「承りました」と応えて、留任が決定したそうです。
石井大臣にお願いしたいことは二つです。
一つ目は、「異常気象を言い訳にしない治山治水対策」です。
環境問題に取り組んでいる者としては、地球温暖化対策(つまり低炭素化=省エネルギー)が思うような成果を出していないことは残念です。特に、アメリカと中国という二大超大国のわがまま放題を是正できない状況では、異常気象の頻発と過激化を抑制することは困難です。
もう異常気象だから仕方がない、想定外とか50年・100年に一度だからしょうがない、ということは言えません。命を守るために早く逃げろ!というだけでは、地域で生活する意味がありません。
日本には世界が真似しようとしてもできない、高度な土木技術があります。異常気象に翻弄されるのではなく、治山治水対策を進めていって欲しいところです。何度も書いていますが、災害復旧や復興には、住民の負担が重いですし、多額のコストが必要です。それに対して、治山治水工事は被害が出る前に着手すればコストは驚くほど小さいです。
☞ 2017/07/09 異常気象を言い訳にしない治山治水を進める
☞ 2014/08/25 広島市の土砂災害に思うこと<防災工事を強力に推進する>
もう一つは、「公共工事の発注の平準化」です。
政府は、働き改革で長時間労働を抑制するというスローガンを掲げています。
建設産業の支援をしている立場としては、先ずは公共工事の発注を完全平準化することに期待しています。何年も取り組んでいるのに、この岩盤が取り払えないのは何故でしょうか?
年度末に、信じられないような長時間労働をしている建設労働者の実態があります。新国立競技場の建設で過労自殺があったというニュースがありましたが、根は同じです。
働き方改革として民間企業に新たな規制をして、負担をお願いする前に、国としてできることをやって欲しいです。建設産業は500万人以上が従事し、GDPの10%強を占める巨大産業です。そろそろ成果を出してもらいたいと期待しています。