一般消費者に対してビジネスをする会社は、”わかりやすさ”が大事です。
大きな会社(大きくなってしまった会社)も、元々は”わかりにくかった”じゃないか、と言われれば、それはもっともです。
しかし、一握りの成功者の陰に、数多くの屍があることも事実ですから、”わかりやすさ”を優先することも検討してみましょう。
私が学校を出て、就職して、最初に住んだのが宇部市でした。25年を経て、また宇部市で仕事をしているわけです。
そんな宇部市の商店街に「メンズショップOS」というお店がありました。地方の商店街によくあるお店です。ちょっとだけ高級で、伝統的でよい品質の商品を売っていました。実は、そのとき(約25年前)に買ったブレザーを、今でもときどき着ています。
ご存知の方も多いでしょうが、この「メンズショップOS」が、現在では世界に名だたる「ユニクロ」になりました。
今や「ユニクロ」というブランドを知らない日本人は少ないでしょうし、世界でも多数の人が知っています。最初から「ユニクロ」というブランドでは、わかりにくかったですね。そもそも洋服屋さんとは思えません。
日本の有名ブランドで言えば、「ソニー」とか「キャノン」とかも同じく、何の仕事をする会社かわかりにくいですね。ソニーは「東京通信工業」から社名変更し、キャノンは「精機光学研究所」が母体です。
一般消費者に対してビジネスをする小さな会社が、いきなり「ユニクロ」「ソニー」「キャノン」と言ってビジネスをするのは、ちょっと大変です。また、こういう会社では、ブランドを統一できずに複数を並行しているケースもたくさんあります。
最初のうちは、ブランドの統一、出来るだけわかりやすいメッセージの発信に心掛けるのがよいようです。