お店や工場に自動販売機を置いている事業者では、意外なコスト削減になるかも知れません。
日本自動販売機工業会は名称変更して、「日本自動販売システム機械工業会」になっています。両替機とか精算機などの自動サービス機もつくっているので、自動販売機だけじゃないぞ、ってことのようです。
今日の記事は、この工業会のウェブサイトに基づいています。
日本が世界に名だたる自動販売機王国であることはよく知られています。2016年末で全国に365万台の自販機があり、年間売上高は4兆5000億円に上ります。単純に割り算すると1台当たり123万円ですから、ちょっとした商店並みです。
さて、事業者さんのなかにはお店や工場などに自動販売機を設置している方は多いと思います。自動販売機の省エネ性能は大幅に向上しています。
自動販売機の電気代を事業者さんで負担する契約の場合は、自動販売機の更新を申し出ることも考えられます。また、グラフでもわかるように、カップ式自販機より缶・ボトル自販機は省エネになりますから更新してもいいかも知れません。
電気代は自販機業者さんが負担しているという場合でも、契約電力はデマンドで決まりますから自販機の更新が電力料金の負担削減になる可能性があります。また、屋内に自販機を設置しているお店などでは、電力消費=発熱ですから夏場の冷房負荷を高めている場合があります。(もちろん、冬場は暖房負荷を下げますが・・)夏場に電力のピークが出るようなお店では、電気代に影響が大きいことがあります。
自販機の省エネ化のポイントとしては、以下のようなことが示されています。
1.ゾーンクーリング:今の自販機は、冷蔵庫のように全体を冷やすのではなく、データを自分で分析して、もうすぐ売れていく商品だけを冷やしているそうです。
2.照明の自動点滅、減光:自動的に照明(蛍光灯)をつけたり消したり、屋外に設置されているものは周りの明るさを感知するセンサーでコントロールしています。
3.ヒートポンプ:庫内の冷却装置から出る熱を再利用し、ホット商品を温めています。
4.真空断熱材の採用:断熱材としてグラスウールなどを真空パックし金属フィルムで覆った保温効率の高い真空断熱材が使われるようになってきました。
毎日暑くて、お世話になる機会も多いので、自販機のことも見直してみましょう。