収支分岐点分析って知っていますか?

ある課題で「収支分岐点分析」をしなさいって言われました。はて?損益分岐点分析ですか?

 

私もよく知らなかったのですが、損益分岐点分析とは異なる「収支分岐点分析」というのがあるのです。まぁ、似通ったものなのですが、ちょっとだけ目的が異なります。

以下は、損益分岐点分析は完全理解しているという前提で書きます。

 

損益分岐点では、縦軸が金額で横軸が販売数量です。原点から販売単価を傾きにした売上高線、水平の固定費、固定費線と縦軸の好転から変動費比率を傾きにした変動費線(総費用線になる)の3つの線を記します。

 

売上高線と総費用線が交差した点が「損益分岐点」です。売上高と費用が見合う点ですから、これ以上売れば黒字になり、これ以下しか売れなかったら赤字です。

会社の経営において損益分岐点(あるいは損益分岐点売上高)を知らなければはじまりません。会社はどれだけ売れば生きていけるのかということです。

 

ところが、損益分岐点分析には欠点があります。それは、損益分岐点計算が財務上の指標を基礎にしているので現金(キャッシュ)の収支と必ずしも一致しないことです。簡単に言えば、損益分岐点を超えた売上高を上げているのに、資金がショートしてしまう(倒産ですね)ようなことも起こりえます。

 

 

収支分岐点分析
収支分岐点分析

そこで考えられたのが、収支分岐点分析です。損益分岐点分析の「売上高」の代わりに「売上収入(売上高+売掛債権の減増)」、「固定費」の代わりに「固定的支出(経常的費用-減価償却費)+買掛金の減増+借入金返済額を使用します。また、「売上高線」の代わりに売上収入から変動的支出を差し引いた「限界収入線」を用います。

簡単に言えば、資金の収支を見ているわけです。

 

収支分岐点は、文字通り収支トントンとなる点です。売上に係る収入と、費用及び費用意義の支出の合計が一致したことになります。まぁ、単純な考え方なのですが、ちょっと面白いですね。