安倍政権の見苦しいゴタゴタ・バタバタが続いていますが、一強体制は揺るぎません。
各機関が世論調査をするのですが、数字はそれぞれ微妙に異なります。
ANNの最新世論調査のデータでは、内閣支持率は46.4%・内閣府支持率32.4%です。支持率は低下傾向で、不支持率は上昇傾向ですが大きな変化ではありません。
政党支持率は右のグラフですが、自民党の支持率45.5%、民進党11.9%、その他政党は共産党の4.8%以下5%未満です。
自民党の支持率はなかなか下がりません。その理由ははっきりしており「他の政権よりよさそうだから」というのが過半です。つまり、安倍自民党に問題はあるのだろうが、それに代わる政党が無い。具体的には民進党が政権をとるよりは良さそうだということです。
加計学園問題や森友学園問題で「安倍政権打倒」と唱えるのですが、打倒した後にどうなるのか分かりません。民進党政権(あるいは共産党との連立政権)がどんな政策を進めるのか、打ち出されていないので予想できませんし、正直に言えばものすごく不安です。
安倍政権が長期に渡っている理由は、この不安感をつくること・不安感を高めることに成功していることです。自らの政権の政策実行能力を高めることは重要です。しかし、能力が高いという証拠を見せることは、未だ実現していないことですから難しいですね。
それよりも、ライバルの力不足の証拠を見せること、あるいは印象つけるほうが、容易で効果があるということです。民進党も共産党も、政策の対立軸がつくれない議論を取り上げざる得ないので、完全に罠にはまっていますね。
ライバルの弱点を公にするというのは、ビジネスでも役に立つ考え方ですが、少し危険です。
3C分析では、市場(customer)・競合(competitor)・自社(company)の3つを考慮するのですが、一般に最も業績に影響が大きいCは競合です。
競合のない事業(ブルーオーシャン戦略)は利益を産みますが、競合が弱い分野で勝つことは大きな発展の可能性があります。共通の顧客が、競合が信頼できない会社だと認識すればビジネスでの勝利は確実です。
但し、ビジネスは長期的持続的な活動ですから、露骨なやり方は反動があります。いろいろと誘惑されることの多い戦術ですが、あまり推奨はできませんね。