東京オリンピックを機会にして、受動喫煙禁止の法整備が進みそうです。
また、国会議員さんの「がん患者、働かなけりゃいい」発言が物議を醸しております。まぁ、公式発言でもないので、若干言葉狩りのようになっているのがどうかなぁ?とは思います。
テロ監視法案も衆議院を通過しましたが、否応なく、日本は監視社会になってきています。何故か、監視社会を批判する野党が全職員のパソコンの中を調べていないのは怠慢だ!なんて発言までしています。好い悪いは別にして、内心の自由を奪ってはいけません。
しかしながら、タバコです。確かに、愛煙家の皆様の努力で、現在の日本ではタバコの被害は格段に減ってきています。その努力は認めますので、もうひと踏ん張りですから、諦めてタバコを棄てましょう。
2016年、日本の喫煙者人口はついに2000万人を下回りました。1年間に喫われるタバコは1680億本です。(喫煙者一人当り1日に23本)
15年前の2001年には、3400万人が年間3190億本を灰にしていましたから、喫煙者人口は40%以上減って、タバコの本数は47%の減少です。
喫煙者の減少に最も効果があったのは、健康意識の高まりや各種の規制もありますが、最大の要因は値上げでしょう。2001年のタバコ1箱(20本)の平均価格は260円でした。2016年は430円です。
この値上げはタバコ税の増税という手法でおこなわれています。この手法は、欧米など諸外国では早くから導入されています。日本はまだまだ手ぬるいですね。欧米並みに1箱1000円になったら禁煙する人はかなり増えそうです。
ただ、諸外国ではタバコの増税をすると一時的に健康被害が悪化するという現象がありました。これは、タバコ1本の値段が上がるので、より強いタバコ(ニコチンやタールの多いタバコ)に切り替えたり、同じタバコでも根っこまで喫うようになるために、有害物質の体内への摂取量が増えるからです。
しかし、日本では少なくとも強いタバコへの乗り換えはおこなわれていません。現在、最もシェアの高いタバコはセブンスター(タール14㎎・ニコチン1.2㎎)ですが、2位はメビウス・ワン(タール1㎎・ニコチン0.1㎎)です。100位までの銘柄を加重平均すると、タール6.9㎎・ニコチン0.57㎎となっていて、年々軽いタバコになっています。
それでも、日本人が1年間に喫うタバコに含まれるニコチンの総量は約100㌧です。ニコチンの成人致死量は1g以下ですから、ほぼ日本人全員が亡くなるだけの量です。
タバコ議連の皆様、何度も恐縮ですが、もう諦めましょうよ!