山口県で一番子供の多い和木町

子どもの日にちなんで、いろいろな統計データがニュースになっています。

 

子どもの数(15歳未満)は全国で1571万人で36年連続の減少。15歳未満を3歳階級別に分けると0~2歳が294万人と最も少ない。

子どもの割合は12.4%で43年連続の低下。主要国(人口4000万人以上の国)では、日本が最も低い。2位はドイツ13.2%・3位は韓国13.4%。ちなみにアメリカは19.0%です。

 

都道府県別でこどもの数が増加しているのは東京都だけで1年間に1万2千人。東京都を除く全道府県で子供の数は減少しており、最も減少数が多いのは大阪府(1万5千人減)。

都道府県別の子どもの割合は沖縄県が最も高く(17.2%)、秋田県が最も低い(10.3%)。子どもの割合は東北と四国で比較的低く、九州と中部で比較的高い。全国平均の子どもの割合は12.4%です。

 

山口県は、子どもの数は16万7千人で前年より3千人減少しており、子どもの割合は12.0%と全国で34位。中国5県では最も低い。

山口県の市町の子どもの割合をグラフにすると下のようになります。左から人口の多い順です。山口県の平均12.0%を大きく超えているのは和木町です。

 

山口県の市町の子どもの割合
山口県の市町の子どもの割合

 

和木町は岩国市と広島県大竹市の間にある人口6300人、面積10.5㎢の小さな町です。面積では山口県最小で全国の1748市町村のなかでも63番目に小さい自治体です。平成の大合併で岩国市と合併するかとも思われましたが、単独町制を維持しました。

 

和木町は、JXTGエネルギー麻里布製油所・三井化学岩国大竹工場という石油関係の二つの大きな企業があることから、町の財政に比較的余裕があります。また、面積が小さくて、人口集積地がまとまっていることから、土木や防災に必要になる経費も少なくて済みます。

この財源を使って、和木町では、全国的にも珍しい幼稚園から中学校までの給食の無料化、中学校3年生までの医療費の助成、幼稚園の授業料は月額5千円で3歳児保育を実施しています。また、毎年中学3年の約20名(和木町の中学3年生の3割くらい)がオーストラリア2週間のホームステイに行っていますが、費用は町が半額負担しています。

 

このように、和木町ではいろいろと独自の施策をとっており、近隣の市町で働く若い家族が住居として和木町を選ぶ場合が多くなっています。