「JAF Mate 2017.5」にセルフ給油時の静電気火災事故の記事がありました。
興味深い記事だったので、ご紹介します。
先ず、「ガソリンスタンドの数は10年間で3割減少して、平成27年には3万3536箇所になっている。セルフスタンドが増えていて、3割を超えようとしている」・・これは、ちょっと意外でした。私の感覚では、今やセルフスタンドのほうが多いのかと思っていました。調べてみると、全国のセルフスタンドは平成27年で9326箇所で全体の27.8%でした。10年間で2.3倍になっていました。人手不足もあって、これからもセルフスタンドは増えていきますね。
さて本題は、26年11月に東京都内のセルフスタンドでの出来事です。普通乗用車で給油に来た男性(40歳代)が、普通の手順で給油口にノズルを差し込んでガソリンを入れます。満タンになって給油が自動停止したのでノズルを引き抜いたとき、給油口から突然炎の塊が男性を襲ったということです。幸いにも衣服に燃え移らなかったので、大きなけがにはならなかったというこでした。
ガソリンは揮発性が非常に高く、火源があれば容易に引火して爆発します。今回の事故の火源は男性の身体に蓄積されていた静電気です。セルフスタンドには静電気除去シートがついていて、タッチしてから給油口を開けるようにと指示されています。男性はこれを怠っていたわけです。ちなみに、静電気火災の危険がもっと高いのは、給油キャップを開けるときです。キャップを開けるときに「シューッ」という音を聴くことがあると思いますが、気化したガソリンが漏れ出ています。これに引火するケースが多いようです。
ガソリンスタンドでの火災事故は右のグラフのように平成27年では17件。給油中の火災はセルフスタンドの2件だけです。
頻度としては、かなり少ないのですが、資格も知識も少ない一般の人が危険物を取り扱うという意味で、十分な注意が必要です。
一般的な注意事項としては、以下です。
1.静電気除去シートにタッチして静電気を十分除去すること。
2.ライター、たばこ等の火気は使用しないこと。
3.給油作業はひとりですること。子供などを近づけないこと
4.クルマの扉や窓は閉めておくこと。
気をつけましょう。