「自分が気づいていない自己」がきっとある。
サンフランシスコ州立大学のジョセフ・ルフトとハリー・イングラムという二人の心理学者が提案したモデルです。
二人の名前を組み合わせて「ジョハリの窓」と言います。
会社に勤めていたとき、当時の人事部長さんが好んで使われていました。当時は研修などで何度も聞きましたが、最近はあまり耳にしないような気がします。
自分のなかには次の四つの領域があります。
「開放」の窓
「秘密」の窓
「盲点」の窓
「未知」の窓
コミュニケーションを円滑に進めるには「開放」の窓を下側に広げて、「秘密」の窓を狭めることが必要です。また、「開放」の窓を右側に広げて、「盲点」の窓を狭めることも必要です。つまり、「開放」の窓を大きくすることが大切だということです。
ここでポイントは「盲点」の窓は意外に大きいということです。
「自分のことは自分が一番よく知っている」というのは、たぶん正しいとは思います。しかし、それでも「自分が気づいていない自己」が、かなりたくさんあるものです。
よく天職は自分ではわからないと言います。自分の仕事への適正は他人のほうがよくわかる場合も多いものです。定期異動の時期ですが、意に沿わない異動を命じられたと感じたときは、上司や人事部が自分の適性を見つけてくれた結果だと考えましょう。自分が気づいていなかった新しい自分を見つけられる機会です。
もちろん、他人もそれぞれです。
「盲点」の窓といっても誰にでも分かるわけではありません。分かる人には分かるということです。だから、分かる人に「盲点」を見つけてもらい、指摘してもらって、自分と異なる属性の人とのコミュニケーションの機会を作るようにします。
仕事をしている人なら異業種交流会、若者なら合コンや街コンなんかが有効です。