RCC(中国放送)の煙石(エンセキ)博さんには、子どもの頃からラジオで馴染みがありました。
3月10日に「最高裁で煙石さんに無罪判決!」というニュースが流れました。
実は、この事件について詳しいことを知らなかったのですが、ニュースを見て本当に「冤罪」というものは頻繁に起こっていて、とても恐ろしいと再認識しました。
痴漢や万引きなどの犯罪から、殺人事件まで日本では数多い冤罪事件があるようです。
その大半は、何かの間違いではなく、警察や検察によるでっち上げ(好意的に言えば、間違いとは気づいていても、そのまま押し通す)です。誰もが、犯罪者にされて、人生を狂わされる可能性があるのは、本当に恐ろしいです。
事件の概要は次の通りです。
煙石さんは当時65歳。RCCアナウンサーを定年退職して悠々自適の生活をしていました。
2012年9月24日に煙石さんが家の近くの広島銀行大河支店に預金を下ろしに行きました。
同年10月11日になって、広島南警察署員が煙石さんのところに来て、銀行での置き引き容疑で逮捕しました。女性が記帳テーブルに置き忘れた封筒から6万6千円を抜き取ったという容疑でした。その後、28日間の勾留を経て、煙石さんは起訴されました。
広島地裁で12回の公判がありましたが、煙石さんは一貫して無罪を主張します。
しかし、2013年11月27日に懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受けます。
控訴した広島高裁では、4回の公判の後に、2014年12月11日に控訴棄却の判決です。
そして、最高裁に上告して3月10日に無罪判決になります。
新聞によると、最高裁判決の要点は次の2点です。
1.そもそも6万6千円を盗まれたというのが怪しい。・・その女性が封筒に6万6千円入っていて、抜き取られたと言っているのだが、本当かどうか分からない。どうも、違うんじゃないかな?
2.窃盗をしていない合理的な証拠がある。・・防犯カメラの映像は煙石さんが犯行をおこなっていない可能性を強く示唆しているが、一審・二審はこれを無視している。
なんじゃ?それっ!ていう判決です。
そもそも狂言だった(つまり、犯罪そのものが無かった)ようです。
この事件は、煙石さんが広島ではかなりの知名度がある有名人で、多くの支援者があって、弁護士さんが頑張ったから無罪になりました。一般人だったら、たぶんアウトですよね。
退職して仕事も辞めていたなら、警察で28日も責めされたら(そんなに頑張れる人は稀でしょう)、とりあえず6万6千円ならと認めてしまって、表沙汰にはならなかったでしょう。
このところ警察や司法のでっち上げ事件がたくさん明るみになっています。改革に取り組んで欲しいものですが、なかなか難しいでしょうね。
何故なら、会社でも不祥事を起こす体質を改革するには、謝罪をすることが必須ですが、警察や司法は絶対に謝罪をしない(できない?)からです。
どうやって冤罪から我が身を守ったらよいか、悩ましいところです。