鳴り物入りではじまった「プレミアムフライデー」ですが、定着は難しいかな?と思います。
山口県でも「プレミアムフライデー」のイベントは企画されましたが、かなりショボい感じです。大半の事業者は様子見です。
山口井筒屋(山口市の唯一のデパート)が閉店時間を6時半から7時に延長したというのがニュースになったくらいです。早く仕事を切り上げるのだから、閉店時間を早くするならわかりやすいのですが、逆に延長しています。要するに、平日に勤め人が来店するということ自体を想定していなかったということですが・・。
プレミアムフライデーは、毎月の最後の金曜日に早期退社を促すということです。消費拡大による経済効果が6000~7000億円という試算です。
いつものざっくり換算で言えば、国民一人当り6000円の消費拡大、年に12回ですから1回当たり500円。う~ん、どうかな?って感じです。
問題はいくつかあるのですが、対象の範囲があまり広がりそうにありません。
製造業や建設業など現場の仕事では稼働時間の短縮は生産量の減少になりますから、そもそも考えられません。対象は事務企画部門ということにないそうです。
ところが、月末の金曜日は半分くらいがその月の最終営業日になる(締め日)なので、早帰りに馴染み難いということです。また、就業規則な給与をどうするのかも問題です。
結局、主に公務員対象の制度になりそうですが、官民格差が意識されるなかで、現場はやり難いですよね。
テレビのインタビューで、取引先が営業しているのに自分の会社だけ早仕舞いするわけにはいかない。という従業員さんの声がありました。
経営者としては、ライバル会社が仕事をしているのに、自分の会社が早仕舞いすると競争に負けてつぶれてしまう。という健全な危機感を持ちそうです。たいてい、金曜日の夕方にうける注文の量は多いものです。もし休んでいたら、その注文はライバル会社に流れます。
やはり、イベント的なものでなくて、本質的な働き方改革をしないといけないですね。