酉年です。私は磁性材料の製造に30年関わってきたので、磁石好きです。

大空を長い距離飛ぶ鳥が、目的地に間違いなく到達できるのは不思議です。太平洋や大西洋の真ん中にある島から島へ、1000㎞以上を飛んで移動する鳥もいます。身近なところでは、伝書鳩のように見知らぬ場所から何百㎞も飛んで巣に戻る鳥もいます。
鳥はいろいろな方法で、目的地を正確に把握しています。
先ずは、太陽の方向を参考にして方位を決めることが予想されます。実際に、鳥は太陽の位置で大まかな方位を見つけているようです。
しかし、太陽は一日のなかでも動きますし、季節によっても高さが変わります。カレンダーも時計も持っていない鳥たちが、太陽の位置だけで正確に場所を特定できるのは不思議です。
また、雨や曇りの日には太陽が出ていませんが、鳥は平気で飛んでいます。
さらには、夜にだけ長距離移動する鳥もいます。太陽は参考になりませんから、これらの鳥は星の配列を見て方位を知っているようです。
大陸を横断するような鳥は、風(というか気流)の向きから方位を知るそうです。中緯度地域では偏西風が吹いていますから、これで方位を定めます。
また、鳥は意外に目が良くて、高度500m以上を飛ぶような鳥は、100㎞四方を見渡すことができます。海岸線の形や山脈の影を記憶していて、目的地をみつけるそうです。
逆に、低いところを飛ぶ鳥には、嗅覚の発達した鳥もいます。その場所の特有なにおいを記憶していて、数十㎞も離れたところから、においを頼りに飛ぶそうです。
そして、最後に地磁気です。大海を渡るカモメや、ハトなど多くの鳥が地球の磁気を利用していることが知られています。ただし、どうも磁気を使うのは補助的な方法のようです。
研究では、ハトの身体に小さな磁石をつけて飛ばす(つまり、地磁気を感知できなくする)と、晴れの日には目標に到達して、曇りの日には方角を見失うそうです。
過去のブログでも書きましたが、地磁気は弱まっています。最大の地球環境問題だという人もいます。偏角も7°を超えて最大に近づいています。磁気嵐も増えています。日本では地震や火山活動による地磁気の変化も大きくなっています。
鳥にとっても、ちょっと飛びにくい世の中かも知れません。
まぁ、それでも鳥たちは、いくつかの方法を組み合わせたり、新しい方法を見つけ出して、目的地に正しく到達するでしょう。
人も鳥を見習い、感性を研ぎ澄まして方向を見誤らずに、酉年を進んでいきたいものです。