加藤一二三vs藤井聡太 年齢差62歳

将棋の藤井聡太4段(14歳)がプロデビュー戦で加藤一二三九段(76歳)を破りました。

 

将棋では三段まではアマチュアで、四段になってはじめてプロになります。このプロセスはとてもたいへんで、多くの関門を突破して毎年4人しか四段になれません。 

 

これまで中学生で四段に到達したのは、加藤一二三・谷川浩司・羽生善治・渡辺明の4人しかおらず、藤井聡太さんは5人目です。尚且つ、14歳2カ月での四段昇段は加藤一二三さんの14歳7カ月という最年少記録を62年ぶりに塗り替えました。

 

その加藤一二三さんと藤井聡太さんの対戦ということで、大いに注目を集めましたが、結果は大方の予想通りに藤井さんの勝利となりました。

 

加藤一二三さんは、「ひふみん」の愛称でバラエティー番組にも出演して人気です。歯の抜けた面白いおじいちゃんってキャラクターですが、実に凄い人です。14歳でプロデビューしたときは「神武以来の天才(要するに日本の歴史で初めての天才)」と呼ばれ、20歳でA級八段になり、名人位を含め8つのタイトルを獲得しています。

 

 

加藤さんには 『羽生善治論 「天才」とは何か』という名著(というか迷著)があります。この本では、将棋の大名人である羽生善治さんのことを語っているのですが、「天才」とは加藤さん自身のことを書いています。その自他ともに認める「天才」を破ったのが、藤井聡太さんです。今後、「ひふみん二世」として大活躍するのか、見守りたいところです。

 

ところで、私たちも年をとったので若い人には頭脳勝負では勝てないとつくづく感じます。生物学的にみると、次のようになるそうです。

頭脳の処理速度(新たに数字や単語を理解する速度)は18歳くらいがピークでその後は衰えていく。作業を記憶する能力は30歳くらいがピークになり、感情的知性(相手の感情を理解するなど)は50歳くらいでピークを迎える。また、記憶している数字や単語そのものは、70歳くらいまでは増え続ける。

しっかり学べば、まだもう少しは若者と対抗できるかもしれませんね。