IR法(統合型リゾート施設整備推進法案)の国会論議のなかで、ギャンブル依存症患者が536万人もいるそうです。(2014年厚生労働省)
ギャンブル依存症患者が536万人というのは、日本の人口1億2708万人に対して4.2%です。成人人口1億480万人に対しては5.1%に当たります。
つまり、日本の成人の20人に一人がギャンブル依存症だということです。しかも、調査では536万人の内訳が男性438万人・女性98万人と推定しています。こうなると、成人男性のなんと8.8%がギャンブル依存症ということになります。
この数字は連日報道されていますが、まったく実感のわかない統計数字です。本当なのでしょうか?この数字が正しい(男性のほぼ10人に1人が依存症)ならば、誰もが身近に複数人のギャンブル依存症患者を見つけていなければおかしいです。
しかし、私の周りにはそんな人はいないですし、あまり聞いたこともありません。よほどうまく隠れているでしょうか?
ギャンブル依存症の定義とは何かが曖昧です。日本以外の国ではギャンブル依存症の人は、およそ1%で日本が突出して高いのだということです。
しかし、肌感覚で言えば日本人は堅実で、ギャンブルよりは現金を好む性質であると思います。また海外の国との違いで既婚の男性が自由にできる金額が小さいということもあります。
ギャンブル依存症だけが原因かどうかはわかりませんが、自然人の自己破産件数でみると日本は年間6万人台です。アメリカだと100万人をゆうに超えます。
どうも、あまり大きな数字で実感が伴わないので困惑します。
パチンコ台の数とギャンブル依存症の相関関係もはっきりしません。もちろん、パチンコがギャンブルであることは確か(遊戯とか風俗営業というのは欺瞞です)ですが、国会での議論や国民の意思決定の前提になるような正確な情報が欲しいと思います。