日本の新規上場企業数をグラフしてみたので少し考察します。
今年の新規上場としては、JR九州とLINEの二つが大きな目玉でした。他に有名なところでは、豆腐のやまみ、コーヒーのコメダ、コインランドリーのWASHハウスなどがあります。
新規上場企業数をJPXのHPからグラフにしてみました。2016年は10月までの実績なので、薄くしています。新規上場は11月・12月に集中するので、ほぼ2015年と同数になりそうです。
日本では、過去3回のベンチャーブームがありました。
第1次が1970年代の前半です。投資育成会社が設立され、政府系ベンチャーキャピタル3社・民間9社が投資を活発におこないました。製造業や不動産業など、今からみると古い産業での起業が続きました。すかいらーく、コナミ、キーエンス、日本電産、ローランドなどが、この時期の主なベンチャー企業です。この第1次ブームは、オイルショックが原因で失速しました。
第2次ブームは1980年代の前半です。オイルショックから立ち直った日本は、流通・サービス部門を中心にしたベンチャーブームを迎えます。ソフトバンク、エイチ・アイ・エス、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(TSUTAYA)、スクウエアなどが、この時期のベンチャー企業です。第2次ブームは、言葉が悪いのですが気軽な起業が増えた裏返しで、設立したベンチャー企業の大量倒産という事態も招きました。
第3次ブームは1990年代後半から2000年代にかけてです。政府主導でITベンチャーの育成に力を注ぎます。大学発ベンチャー1000社構想(平沼プラン)などを掲げて、ベンチャー企業の誕生を後押ししました。このブームはリーマンショックで頓挫しました。
さて、足下の上場企業数は徐々に回復してきています。このまま、第4次ブームへ突入となるのでしょうか?それとも??