「あるべき姿」それがわかれば苦労はしない

某コンサルタントさん 「QCや5Sをいくらやっても会社の計算書類はよくならない。経営者があるべき姿を示して、現場を含めたそれぞれの部門・階層がまじめに取り組むことが、製造業のマネジメントだ。」 私は、勘違いだと思います。

 

確かに、QCや5Sの成果が会社の計算書類にどう反映されているのかを見極めるのは困難です。言葉を変えれば、社内の訓練された人材にしか把握できないと思います。社外のコンサルタントさんにはわからないのです。

 

そもそも、会社や工場のあるべき姿って何でしょうか?そんなものが、わかっていれば誰も苦労はしません。あるべき姿を見つけるために、みんなが努力を重ねるのです。

逆に、経営者があるべき姿を見つけられたのか、見誤ったのかは、まさに会社の計算書類に表れます。大きく見誤った会社の計算書類は傷み、倒産や破たんの危機に陥ります。

 

経営者がコンサルタントの言葉を真に受けて、QC活動は時代遅れで経営上の成果はでないとか、5Sはお客さんが工場に来たときに安心してもらえることが目的とか言っているようでは、その会社は危なっかしいですね。

 

会社は、製造業の場合は特にそうですが、永く続くことが重要です。

会社が永く続くには、経営者のマネジメントが重要なことは当然です。しかし、経営判断は間違いもあります。無用なリスクをとって失敗したり、手に入るべき利益を見逃したりします。

 

永く続く会社には、現場の底力があるものです。経営者は、その底力を増やす・強めることを支援し続けることが大切です。

そうすれば、経営者の致命的なミスがあっても、会社が立ち直ることができるかも知れません。繰り返しますが、会社は永く続けることが大切です。

 

仮想(仮装)の「あるべき姿マネジメント」は、ときにうまくいくことがあっても、長続きしません。また、失敗することもあるはずです。

コンサルタントさんは、成功事例をいくつか挙げられていますが、それはちょっと違うなぁと感じました。