自動車の初心者マーク(若葉マーク)や高齢者マーク(紅葉マーク)はご存知でしょうが、聴覚障がい者マーク(蝶々マーク)は知っておられるでしょうか?
これが、聴覚障がい者マークです。
クルマに貼ってあったら、周りの運転者はこのクルマを保護する義務があります。
幅寄せや割り込みをしてはいけません。
初心者マークや紅葉マークと同じです。
聴覚障がい者マークは、2008年の道路交通法改正で導入されました。
まだ8年ほどですし、実際に路上で目にする機会もあまり多くありません。
2008年から聴覚を失っている人でも広角に視えるバックミラーを装備するなど、一定の条件を整えたらクルマの運転ができます。
当初は普通乗用車に限定されて認められていましたが、2012年からは、二輪車や貨物車の運転も可能になっています。地方では、クルマは生活の足として必要性が高いです。聴覚障がい者の方が、クルマで出掛けられることの意味は大きいでしょう。
また、仕事をする機会や勉強するチャンスも増えて、社会参加や社会貢献につながります。
但し、聴覚障がい者の方は目からの情報に頼ることになります。パトカーや救急車のサイレンの音は聞こえません。赤色灯の点滅は目からの情報でわかったとしても、パトカーが緊急時以外に赤色灯を点滅させることはあります。
目からの情報だけでは、完璧ではありません。
今後は、カーナビ・GPSや車載カメラなどと連動して、ハンドルに振動を与えて情報を伝達するなど、聴覚障がい者向けにカスタムして運転をアシストするクルマも増えていくかもしれません。
社会全体で聴覚障がい者の方が、大きなストレスがなく、社会に参加し貢献していくことのできる仕組みをつくっていってほしいと思います。