プミポン国王は88歳でした。1946年に王位を継承、在位期間は世界最長でした。
タイで王様の人気というか、国民が王様を愛している度合いというのは想像を絶します。
天皇陛下がおられる日本人から見てもそうですし、ましてや王制と関連のない国の人にはどう思われているのか?というほどです。
バンコクのスワンナプーム国際空港は、成田空港の3倍の大きさがある世界でも有数の巨大ハブ空港です。飛行場に到着すれば、あちこちでプミポン国王の肖像を目にします。
プミポン国王の肖像の背景は全て黄色です。
タイでは曜日ごとに色が決まっていて、誕生日の色がその人のシンボルカラーになります。プミポン国王は月曜日にお生まれなので、月曜日の色である黄色が国王の色です。
国王のお誕生日(12月5日)には、タイ中の人が黄色の服を着てお祝いをしました。
ちなみに、
日曜日―赤色、月曜日―黄色、火曜日―ピンク色、水曜日―緑色、木曜日―オレンジ色、金曜日―青色、土曜日―紫色 です。
日本人で自分や家族の誕生曜日をすっと答えられる人は少ないですね。
今回のニュース映像では、多くの人がピンクの服を着ていて、ちょっと意外でした。
これは、国王が長期入院の後で退院したときにピンク色のジャケットを着ていたことを受けて、健康と長寿を願う意味を込めて、ピンク色のシャツやブラウスを着ているのだそうです。
さて、以前から国王逝去でタイの経済活動は長期間(3カ月程度)の停滞を余儀なくされるだろう。その影響は国内や東南アジアにとどまらず、全世界に及ぶのではないかと言われていました。
実際に、タイ国内でのプミポン国王への強い尊敬と崇拝の感情からすれば、それもありそうだと思っていました。
こういう事情もあって、欧米メディアはこぞって、「国王の死去を受け、経済が大きく混乱する公算は小さいとの見方」という記事を配信しています。実際に、国王の療養が長期に及んでいたこともあり、数年前に予想されていたより、混乱は小さくなりそうです。
プミポン国王は、タイ国民のみならず世界の人々の敬愛を集めていた国王であり、指導者でした。ご冥福をお祈りいたします。