起業/創業塾は花盛りですが、起業して成功するのは3%(97%は失敗)と言われています。
井原西鶴の「日本永代蔵」にも、起業や第二創業のテーマがたくさん出てきます。330年前の江戸時代の日本でも、現在のグローバル社会である日本でも起業で成功する方法は同じです。
先ず、起業に当たって次の三つのモノを持っていなくてはなりません。
一つは「種」・・商売の元手。資本金のことです。
一番いいのは、自分で稼いで貯めたお金を元手にして起業することです。
そうでない場合は、家族や投資家からのお金を元手に起業するわけですが、返さなくても構わないお金を持って起業しなければなりません。
「種」がないままの起業を強く戒めています。
二つは「才覚」・・仕事の能力やスキル。
当たり前のことですが、その仕事でお金を稼げるだけの卓越した能力やスキルがなければなりません。起業する前に、お客や取引先に誇れるだけの匠技を身に着けます。
このため、西鶴はやりたい仕事が天職ではなく、「できる仕事」あるいは「今従事している仕事」がその人の天職だと言っています。
三つは「人脈」・・期待顧客や供給者とのネットワーク。
経験が全くない分野での起業や、土地勘のない場所での起業は成功することがありません。起業する時点では、人脈・地脈が確保されていることは必須の条件になります。
また、その仕事が流行しているとか、儲けている先行者があるからという理由で起業すると失敗します。柳の下にドジョウは二匹はいません。
この三つが揃っているのかを、チェックしてみてください。
最後に、起業/創業で確実に儲かるのは、起業塾/創業塾を企画運営している企業です。
また、若者向けのビジネスプランコンテストで儲けるのも、コンテストの企画運営会社です。そして起業して成功する割合は、コンテストに応募した若者ではなく、そのイベントの運営をしていたスタッフの方が高くなっています。
よく1億円儲ける最も確率が高い方法は、「1億円儲ける方法」という本を書くことだと言います。これは結構当たっているように思います。
少し極端ですが、視点を変えて観ることも大切です。