風営法の改正 ・・ 「踊ってはいけない国、日本」の終わり?

新聞を見るまで知らなかったのですが、今日、風営法の改正が施行されました。

 

【NHK】若者などが音楽やダンスを楽しむクラブについて、一定の条件で朝までの営業が可能になる改正風俗営業法が、23日施行されました。

 

各マスメディアの論調は、一様にネガティブです。

・クラブ側から歓迎の声が上がる一方、近隣住民の不安も出ている。

・許可が出た後も、警察官が立ち入りを行い、基準が守られているかを確認する。(警察の規制に期待している書き方です。)

「踊ってはいけない国、日本~風営法問題と過剰規制される社会」という本が、2013年に出版されていたのを読みました。書いたのは、磯部涼という音楽ライターの方です。

確かに、0時を過ぎたら踊っちゃいけない。という国は、世界でも珍しいと思います。

憲法違反(表現の自由)だという議論も確かにあり得ます。音楽関係者の立場から考えると、なんで風俗営業になるのか?と不満を持つのは当然と思います。

 

実は、風営法というのを今回初めて眺めたのですが、かなりへんてこです。

現在の「風俗営業」というのは、「接待飲食等営業」と「遊技場」です。

「接待飲食等営業」というのは、キャバレー・キャバクラ・ナイトクラブ・ダンスホール・など。「遊技場」は、パチンコ・ゲームセンターです。うん?これが”フーゾク”なのか?

 

一般に”フーゾク”と聞いて連想されるソープランド・ストリップ劇場・ラブホテルとかは「性風俗特殊営業」というそうです。

 

今回の改正の内容は、主に次の3つです。

1.クラブなど踊ることを目的とする場所での深夜営業を認めた。(但し、照度が10㏓以上)

2.ダンスホールは規制の対象から外した。(社交ダンスも深夜にできなかったのですかね?)

3.ゲームセンターへの18歳未満の立ち入り制限の規定を見直した。

 

背景には、外国人観光客が増加しており、今後もインバウンド消費が期待できるということがあるそうです。カジノを誘致するというテーマもあるわけで、深夜に踊ってはいけないという規制は世界標準ではなさそうです。

一方で、外国人が日本あるいは自分の住む地域を訪れることを嫌う(怖れる)人も多いのも事実ですから、なかなか難しい問題です。

 

まぁ、法律で過剰に縛りつける社会が健全とは言えないので、試行錯誤をしながら緩和をしていくという方向でしょう。一方で、こういう動きを、ビジネスチャンスにしていくことも大切ですね。

雰囲気があるが、照度10㏓を確保できるクラブ向け照明器具の提案なんか、どうですか?

 <以上、クラブもディスコも行ったことはないのですが・・>