殺人事件はニュースになりますが、殺人事件が減っているのはニュースになりません。
厚生労働省の統計で、死因が「他殺」の人は2015年に313人です。10年前の2005年が600人ですから、10年間でほぼ半減しています。
ちなみに、1995年は727人・1985年は1017人・1975年は1429人・・1955年は2119人です。
ワイドショーだけ視ていると殺人事件が頻繁に起こっているようですし、「最近は物騒だなぁ!」なんて思ってしまいます。
しかし、現実は日本はどんどん安全になっています。現在の日本は世界で最も治安のよい国です。
2011年のデータですが、殺人事件の犯人と被害者の関係では、52.2%が親族です。親族を含めて87.8%が面識がある人です。通り魔事件や激情にかられた突発的な殺人というのは、とても少ないのです。
まぁ、少ないからこそニュースになって、繰り返し報道されるのですが・・。
殺人に限ったデータは知らないのですが、外国人による犯罪が話題になっています。警察庁の犯罪統計からみると、確かに外国人の犯罪率は日本人に比べて高くなっています。(およそ4倍)
これは来日外国人を含む数字なので、日本に長く住んでいる人だけではありません。また、年齢構成などもあるので、一概には言えませんが犯罪率が高いことは事実です。
国籍別の統計データも載っていますが、誤解されると嫌なので転記しません。
ただ、アメリカ人(軍人・軍属含む)の犯罪率は外国人の平均くらいで、中国や朝鮮の方の犯罪率は平均を下回り、イスラム圏の方も同様に平均以下のように見えます。(来日外国人の滞在日数が正確には分からないのでアバウトですが・・)
自殺者数も同じで、”自殺者3万人!”というフレーズは耳に残っていますが、自殺者が減っていることはニュースになりません。
2015年の自殺者数は2万3971人です。2005年の3万2552人(最多は2002年の3万4427人)からおよそ1万人減っています。
日本社会が明るい社会に向かっていることは事実だと思います。
ただ、そう言ってしまうとマスコミ(政治家なども)は困るところもあります。社会の不安が増長しているから、あれこれと対策をしていかなくてはならないとしたほうが、前向きな感じがします。