私たちが会社に入ったころは、OR全盛期だったのですが最近はあまり流行らないようです。
製造業でも、製造業以外でも、OR(オペレーションズ・リサーチ)は役に立ちます。
よく、目的が明確で目的を達成する方法が既知の場合にだけ役に立つ手法、目的そのものが曖昧だったり、方法がわからないような未知のテーマには役に立たないと言われます。何となく、古臭い手法と思われているように思います。
まぁ、難しいことは言わないで、日常の課題には積極的に使ってみればよいと思います。
もっとも、OR的考え方は誰もが知らないうちに活用しているものです。
ORの手法で最も頻繁に使われるのが、”時間計画”だと思います。
例えば、フライパンを使って目玉焼きをつくって食べようとします。
手順は・・
1.卵を冷蔵庫から出し、器を食器棚から出し、卵を割って器に入れる。【必要時間 1分】
2.フライパンを良く熱します。【必要時間 1分】
3.バター小さじ一杯程度を放り込み、バターが溶けたら弱火にする。【必要時間 1分】
4.器の生卵をそっと優しくフライパンに流し込む。【必要時間 1分】
5.そのまま盖をして待ち、表面に白い膜が出来たら、目玉焼きの出来上がりなので火を止める。【必要時間 3分】
6.皿を食器棚から出し、テーブルに載せる。 【必要時間 1分】
7.出来上がった目玉焼きを盛り付ける。【必要時間 1分】
以上、手順の時間を合計すると9分が必要です。
もちろん9分まるまる必要でないことは、なんとなくわかります。
これをきちんと論理的に計算して、作業計画をつくっていくのがORです。
右の図のような考え方です。
エクセル画面を貼りつけましたが、今はどんなに複雑な手順でもすぐ計算できます。
プラントの建設など、複雑な工程を組み合わせて、最も効率のいい計画をつくるときに重宝します。
古くからある手法ですが、温故知新と言いますので、何かの機会に触れてみてはいかがでしょうか?