医師や裁判官も代替可能~昨日の続き~

 「2030年に日本の労働人口の49%が人工知能やロボットで代替できる」ということです。

 

昨日の続きです。

 

事務員・販売員・工員・・・などの比較的単純で繰り返し作業が多い仕事が人工知能やロボットに置き換わるというのは、一見納得できそうに思えます。

 

実際は、日本の場合は事務員・販売員・工員・・などの職種でもスキルや経験に裏打ちされた複雑で高度な使命を果たしていることが多いので当てはまらないケースが多いのです。

 

 

人工知能やロボットへの代替可能性がもっと高い職種としては、医師や裁判官など高度な専門職があります。

「えっ!?、そんな馬鹿な!」と、感じられるでしょうか?

「あっ!?、なるほどそうか!」と、感じられるでしょうか?

 

医師の仕事で最も重要で、最も時間を要するのは「診断」です。患者を診て、検査をおこない、適切な診断を下すのが医師の仕事です。診療所でも大病院でもほとんど同じです。

医療事故は、処方ミスでおこるよりも何倍も診断ミス(誤診)が原因で起こります。医療における診断は2030年には人工知能やロボットに代替されている可能性はとても高いです。

 

ジカ熱・デング熱・新型インフルエンザ・新型肺炎・・・・などの感染症が新たに出てきていますし、PTSD・パニック障害・性同一性障害・アルツハイマー症・・・などの心の病も昔はあまり知られていなかったと思います。また、iPS細胞・分子ロボットまでいかなくても、遺伝子治療・腹腔鏡手術・新型ワクチン・・診断に対応する医療技術も日々進歩しています。

 

医師が毎日何百何千と出される医療関係の情報に目を通すことは不可能です。しかし、人工知能やロボットなら、世界中の論文や公開された症例を記憶して、目の前の患者さんに適合させることが可能です。カメラやセンサーは患者さんの身体の内も外もくまなく診ることができます。

2030年には、ロボットの前で、ピタっと100%の診断と治療法が示されるようになっているかも知れませんね。

 

理系のトップが医師なら、文系のトップは裁判官ですね。

 

裁判官もまた、2030年に人工知能やロボットに置き換わっている可能性が高い職業です。

裁判での判決は法律の定めと過去の判例に照らし合わせて決定されます。しかし、犯罪は千差万別ですし、犯罪者や被害者の事情もいろいろあります。また社会的な影響とか、再犯の恐れとか、考えないといけない情報は無数にあります。

だから、どこの国でもトップクラスの秀才が裁判官を務めるのです。

 

しかし、法律の条文は複雑に絡み合ってたくさんありますし、判例は日々積み重なっていきます。

また、判決を下した裁判官が、刑期を終えた前科者の行動をモニターし続けることは不可能です。裁判官は、自分が正しい判決をしたのかを考え続けるでしょうが、結果はわかりません。

 

これらのことは、人工知能やロボットが解決することが可能です。裁判官がどんなに優秀でも、大量の情報を適切に重み付けして判断をするのは困難です。この点では、人工知能によって作成されたアルゴリズムを使って判断することが優ります。

2030年には、被告人は、ロボットの前で判決を聞くことになっているかも知れませんね。

 

さて、皆様いかがお考えでしょうか??