高校の地学ででてくる地球の構造の覚え方ですが、地震を測定することで明らかになりました。
赤道から北極までの距離を10,000㎞と定義したので、地球の周は40,000㎞です。
地球の直径は40,000÷3.14=12,740㎞÷2=6,370㎞。
ちょっと丸めて、地球の中心から地表までの距離は約6,400㎞です。
地球の表面にあるのが、地殻という岩石の層です。その下にマントルという層があり上部マントルと下部マントルに分かれ、地球の中心部は核と呼ばれ外核と内核に分かれます。
「地殻」→「上部マントル」→「下部マントル」→「外核」→「内核」です。
地殻の厚みは、5~50㎞ほどです。地球の表面のほんの薄皮です。
上部マントルは流動性があります。地殻(プレート)が、この上部マントルの上を移動していくことで断層に歪みが生じて地震がおきました。地震は地球の薄皮部分で起きます。
下部マントルは流動性がなく、外核は主として鉄の液体です。地球の中心にある内核は主として鉄の固体です。
地殻の厚みを測定したのが、モホロビッチという人で1909年のクロアチア地震のときです。ややこしいことを抜きにすると、地震の揺れは地表を直接伝わる揺れと地殻とマントルの境界で屈折して伝わる揺れがあります。この揺れの伝わる時間を測って、地殻の厚みを測定しました。
地殻とマントルの境界を「モホロビッチ不連続面」といいます。
1914年にグーテンベルグという人が、もっと遠い距離での地震の揺れの伝わり方から、マントルと核の境界が深さ約2,900㎞にあると測定しました。これが「グーテンベルグ面」です。
1936年には、レーマンという人が地球の裏側まで地震の揺れの伝わり方を測って、外核と内核の境界の深さを約5,100㎞と明らかにしました。「レーマン面」です。ちなみに、内核が固体であることも、これでわかりました。
まとめると
地殻とマントルの境界:モホロビッチ不連続面(5~50㎞)
マントルと外核の境界:グーテンベルグ面(2,900㎞)
外核と内核の境界:レーマン面(5,100㎞)
地球の中心(6,400㎞)
覚え方が、「もぐれ!肉鯉虫」。「モホロビッチ・グーテンベルグ・レーマン!29百㎞・51百㎞・64百㎞」です。
地表から穴を掘って調べる技術はないので、地震の伝わり方で地球の内部構造が明らかになっているというわけです。