イヤホンで音楽を聴きながら自転車を走行中に、死亡事故をおこした男子大学生に有罪判決。
”スマホの画面を見ながら・・”ではなく、”イヤホンで音楽を聴きながら・・”です。
音楽を聴きながら自転車に乗るのは、多くの方が日常的にしていることだと思います。自動車を運転するときに、音楽を流すのも日常的ですよね。
【ニュースより】 千葉市の路上で昨年6月、青信号で横断歩道を歩いていた女性(77歳)をはねて死なせたとして、重過失致死の罪に問われた男子大学生(20)に禁錮2年6月、執行猶予3年の有罪判決が言い渡されました。
この事件と同じ昨年6月に改正道交法が施行されて、自転車運転中の危険なルール違反を繰り返すと、自転車運転者講習を受けなければならなくなりました。
危険なルール違反には、信号無視・遮断踏切立入・指定場所一時不停止など14項目があがっています。自転車に乗っている場合は、どれもついやりそうなことです。
つまり、自転車は「車両」なんだということです。
平成25年に小学生が自転車で坂を下っているときに女性に衝突して、女性が寝たきりになる事故がありました。これに対して、9500万円の損害賠償を命じる判決が出ています。ほかにも、東京の男子高校生が起こした事故では9300万円など、自転車事故の損害賠償額は高額になっています。
会社としても、注意が必要です。
従業員に対する教育の機会に、”自転車の運転に際して安全に関する事項を徹底する”教育をしてください。
これは、道路交通法で「使用者には車両等の安全な運転に関する事項を遵守させるなどの努力義務がある」のですが、自転車も”車両等”に含まれます。
業務(配達や集金など)に自転車を使っている場合は、自転車事故に対応する業務用の保険(「施設賠償責任保険」)に加入しましょう。
通勤に自転車を使っている従業員には、自転車事故をカバーできる損害賠償保険に入っていることを確認させましょう。自動車通勤の場合と同じ対応をするということです。
このほか、整備不良自転車の指導とか、駐輪場の確保とかも必要に応じておこないましょう。
ケースバイケースですが、レースタイプの自転車を通勤で使わないように通達することも検討します。実は有罪判決を受けた男子大学生はサイクリング部所属で、事故当時の車速は25㎞/hを超えていたそうです。高額賠償の小学生も坂道を同じように高速で走っていたようです。
オートバイと危険性は変わらないので、会社の立地などの条件によっては、高速走行する自転車では通勤しないで欲しい、ということを伝えてもよいかも知れません。