”IoT”と自動車

”IoT"(Internet of Things)、「モノのインターネット」で自動車は先進です。

 

今のクルマには、自動ブレーキが搭載されていて、車間距離を一定に保ちながら速度調整を自動でしてくれます。車線のラインを認識して、そこから外れないようにハンドル操作もしてくれます。衝突回避もします。縦列駐車もお手の物です。

およそ、一定条件の走行であればクルマまかせで大丈夫なところまでは来ています。

このようなクルマの自動運転につながる技術開発は、事故を減らして安全性を高めますし、渋滞の緩和や燃費の向上という面で環境負荷を軽減します。

 

ゆりかもめなどの新交通システムでの無人運転は20年以上前から一般的です。2020年の東京オリンピックでは、自動運転システムを積んだバスが導入される予定です。

数年以内に人間が操作するのは緊急時だけとなり、十年以内には完全自動運転(無人運転)が導入されることは間違いなさそうです。

 

その過程で、クルマのIoT:ネットワーク化がどんどん進行していきます。

道路の3次元の地図データである空間情報の作成と更新をクルマ自身がおこないます。静的な情報だけでなく、一時的な情報や動的な変化も含めた膨大なデータベースが構築されます。

データを利用する技術は、ほとんど開発済みです。

 

ここで課題になるのは次の2点です。

一つは、クルマとドライバーの折り合いをどうつけるのか? クルマ任せの走行と、ドライバーの意思や判断との食い違いがあった場合にどうするかです。

飛行機事故の原因によくなりますが、責任の所在と言った法律的な課題もあります。

 

二つは、サイバーセキュリティーの問題です。 クルマを運転しているときの情報は全て共有されることになります。既にリアルタイムの運転データを保険会社と共有することで、優良運転者には自動車保険料がキャッシュバックされるサービスもあります。

誰が・いつ・どこに・誰と・・・あらゆる情報がインターネット上に保管されます。

 

課題を解決しながら、未来の自動車がどうなっていくのか? 

 

これからの10年ほどは、大きな変化の時期ですから楽しみです。