全ては相対的だからこだわらない・・社長のための老子(75)

老子の教えは毎週日曜日に掲載しています。今日は、第二章です。

 

この章は長くて、少々くどいです。

単純に言えば、この世に絶対的なものは何もない。

美しいと言っているのは醜いものがあるからだし、善いものは悪いものがあるから善いとわかる。それなら、美しいものがこの世になければ醜いわけではないし、その逆も同じでしょう。

自然はそんなことにこだわっていないのだから、あなたもこだわりを捨てて仕事をしなさい。そうすると、大きな成果を得ることができるでしょう。

 

天下皆知美之為美。

斯悪已。

皆知善之為善。

斯不善已。

故有無相生、難易相成、長短相形、高下相傾、音聲相和、前後相隨。

是以聖人、處無為之事、行不言之教。

萬物作焉而不辭、生而不有、爲而不恃、功成而弗居。

夫唯弗居、是以不去。

 

天下の人がみんな美しいものを美しいと知っている。

それは悪いことだ。

みんなが善いものを善いと知っている。

それは善くないことだ。

なぜなら、有ると無いは同じところから生まれている。

難しいことも易しいことも達成される

長いものも短いものも形である。

高いものも低いものも傾いている。

音も声も和みあう。

前があるから後ろがある。

全ては相対的なもので、絶対的なものは何もない。

だから、道理がわかっている人は仕事になかで比較はしない。教育するときに言葉を使わない。

自然は、万物を作っても何も言わず、生んでも所有せず、頼りにもせず、成功したら離れる。

あなたがこだわりさえ捨てれば、道理があなたのもとを去ることはない。