順番と言っても、紹介する要素の順番です。
あなたが、長年の親友である鈴木さんを、会社の先輩に紹介する場合・・
パターン1:「鈴木は、昔から真面目で・何事にも一生懸命なんですが、おっちょこちょいで、失敗するとすぐに落ち込むんです。」
パターン2:「鈴木は、昔からおっちょこちょいで・失敗するとすぐに落ち込むんですが、真面目で・何事にも一生懸命なんです。」
実は紹介している要素は同じなのですが、印象が全く変わります。
パターン1の鈴木さんは、生真面目で力いっぱい仕事に打ち込んでくれそうな印象です。
しかし、パターン2の鈴木さんには、大切な仕事は任せられない感じがします。
人は第一印象に強く影響されるので、ポジティブ要素→ネガティブ要素の順であるパターン1ですと「ポジティブ+ちょっと人間味があって好ましい人」という感じになり、逆の順ですと「ネガティブ+悪あがきするダメな奴」みたいなイメージになってしまいます。
一方で、会社を紹介するときはちょっと違います。
パターン1:「A電機は、卓越した技術力と強固な財務基盤によって・国際的に評価される優れた製品を作り続けていますが、企業のガバナンスに課題があり・不適切な業務処理を見過ごしました。」
パターン2:「A電機は、企業のガバナンスに問題があり・不適切な業務処理を見過ごし続けてきましたが、卓越した技術力と強固な財務基盤によって・国際的に評価される優れた製品を作っています。」
どうでしょうか?パターン1よりパターン2のほうが、印象が好いのではないでしょうか?
こちらは、後から聞いた要素のほうに強く影響されるのです。
人を紹介されたときは、既に固まった個性として理解するので先に聞いた方が印象に残ります。一方で会社は業績が動く存在なので、後に聞いた方(=現在に近いと感じられる)が強く印象に残るわけです。
いろいろ難しいものですから、よく気をつけて紹介しなければなりませんね。