大企業と中小企業のよい関係・・社長のための老子(53)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第六十一章です。

 

老子は大国と小国は穏やかで謙虚に寄り添う関係が好ましいと思っています。

大国は女性のように穏やかに謙虚にしていることで小国を従わせることができる。小国も穏やかで謙虚な大国であればすすんで帰順したいと望んでいる。

大国であっても粗暴で傲慢な国もありますし、世の女性にもいろいろな方がありますが、2600年も昔から続く教えですから真理に近いと思います。

 

大国者下流。

天下之交、天下之牝。

牝常以静勝牡。

以静爲下。

故大国以下小国、則取小国。

小国以下大国、則取大国。

故或下以取、或下而取。

大国不過欲兼畜人、小国不過欲入事人。

夫兩者各得其所欲、大者宜為下。

 

大企業とは、例えれば大河の下流のようなものです。

世の中の全てが集まり、女性のようなものです。

女性はいつも穏やかにしていることで男性を従わせます。

穏やかに謙虚にしているからです。

だから、大企業が中小企業に謙虚に振る舞えば、中小企業は大企業に従います。

中小企業が大企業に謙虚に振る舞えば、大企業は中小企業を守ります。

つまり、両社がともに謙虚であれば、お互いに尊重し合うことになります。

大企業は中小企業を仲間にして面倒を見たいと思っているだけで、中小企業は大企業と一緒に仕事をしたいと思っているだけです。

両社が共にその望みを叶えるには、大企業のほうがより謙虚な姿勢を示すことです。