倹約に勝るものはない・・社長のための老子(51)

老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第五十九章です。

 

この章では、「常日頃から倹約に努めて、万が一の事態が来ても慌てないようにする」ことを奨めています。「足るを知る」というのは、無欲に生きることを言っていますが、視点を変えれば浪費をしないで自己資本を厚くしておけということでもあります。会社が危機に瀕して、破綻から守ることができるものは”自己資本の厚み”だけと言っても大きな誤りではありません。

 

治人事天、莫若嗇。

夫唯嗇、是謂早服。

早服謂之重積徳。

重積徳、則無不克。

無不克、則莫知其極。

莫知其極、可以有國。

有国之母、可以長久。

是謂深根、固柢、長生、久視之道。

 

世界にはばたく会社にするには、「倹約」が一番大事です。

「倹約」していれば、何があっても素早く対応できます。

素早く対応できれば、会社には利益が積み上がります。

利益が積み上げれば、事業で失敗することはありません。

失敗をしなければ、社業はどんどん発展していきます。

社業が発展していけば、会社の統治はしっかりできます。

しっかり統治されていれば、会社は長く続いていきます。

この基本を深く理解し、しっかり守ることが、長続きし、会社が永遠に続く道です。