老子の教えは毎週日曜日に掲載します。今日は、老子第五十五章です。
第五十五章では1行目が有名です。「知る者は言わず、言うものは知らず」
老子では、同じような句がいろいろでてきます。「信言は美ならず、美言は信ならず」とか。
口先だけでいろいろ飾り立ててもダメだと言っています。
2~4行目は第四章と同じです。そして、Walightの語源「和光」が再び登場します。
組織と一つになって、好き嫌いとも、利益損失とも、名誉不名誉とも無縁のトップは尊敬される。と言っています。FIFAの会長さんは、いかがでしょうか?
知者不言、言者不知。
塞其兌、閉其門。
挫其鋭、解其紛。
和其光、同其塵。
是謂玄同。
故不可得而親、亦不可得而疏。
不可得而利、亦不可得而害。
不可得而貴、亦不可得而賤。
故爲天下貴。
道理を知っている社長はくどくど言いません。
あれこれ言っている社長は実はよく知らないのです。
よい社長は無闇に情報を集めたりしませんし、大量に情報発信をすることもありません。
会社のなかで激論があれば納め、争い事があれば解決して穏やかです。
強い光は和らげて、混乱を生まず、まるで漂う塵のようにどこにでもいます。
社長は会社と一体になっているのです。
こんな社長には気安く付き合えませんが、離れて遠ざかることもできません。
こんな社長を大儲けさせることはありませんが、損をさせてもいけません。
こんな社長は名誉を授けられることもありませんが、卑しめられることもありません。
こんな社長だからこそ、全ての関係者から尊敬されて大事にされるのです。