インド南部や北部を襲っている熱波で、死者1,100人を超えました。
今日の山口市の最高気温は33.3℃だったそうで、5月と言うのに照り付ける太陽の下では、ジリジリと焼け付くようでした。衣替え前の時期ですが、街を歩く若者の服装は、真夏そのものです。
さて、インドでの熱波被害です。インドでの熱波による被害としては、2010年3~5月に数百人が亡くなった例がありますが、それ以上の大きな被害が出ました。
2010年と言えば、日本でも熱波によって大きな被害が出ましたから、遠いインドのことと思えません。この年の、日本の熱波による被害は、死者272 名、負傷者は21,000 名を超えました。鳥取県のJR 伯備線で高温により線路が湾曲して列車が運休したり、北海道では乳牛やブロイラー等の家畜の大量死があったり、全国で大きな被害が出ました。
ちなみに、この2010年はロシア西部でも強烈な熱波に見舞われました。
ロシア西部では最高気温が30℃を超える日が1 か月以上続き、モスクワで観測史上最高の38.2℃という気温が記録されています。異常高温と少雨により、農作物の生産にも大きな被害が出て、ロシアの穀物生産量は前年の1/3に減少し、世界の小麦価格は2倍に上昇しました。各地で森林火災や泥炭火災が発生し、モスクワ周辺だけでも死者は55,000人と言われています。
どうも恐ろしいことになりそうな予感があるのですが、5月25日発表の気象庁長期予報によると、今年の夏の気温は「ほぼ平年並み」とのことです。ちょっと安心しました。尚、降水量は「平年並みかやや多い」とのことです。
熱中症による被害や労働災害は毎年多く発生しています。昼間の高温による直接的な被害を防ぐには気象予報(異常高温警報なども含めて)に注意して、水分や塩分補給など十分な対策をとってください。また、熱中症には前夜の睡眠が大きな影響があると言われています。熱帯夜などで寝苦しいときには適度な冷房の使用もおこなうなど、睡眠時間と睡眠の質を確保するようにしてください。